こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
さて、アメリカのバストーナメント【BASSMASTER Elite シリーズ】も終盤戦となってきました。
第5戦と第6戦は日本人選手でも苦戦する選手が見られましたが、年間順位を考える上で重要となってくる終盤戦のスタートが第7戦と言えると思います。
この記事を書き始めているタイミングでは、セミファイナルまでが終了し、決勝の10名に進んだ選手の中に日本人選手が2名入っている状況。
このまま、決勝の結果を確認しつつ今回の記事を書き進めてみたいと思いますので、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
予選2日間のトーナメント状況
さて、今回のトーナメントフィールドは、アメリカの北部、ミシガン州に属する”セント・クレア湖”になります。
カナダとの国境エリアに位置する湖で、川で五大湖のひとつのエリー湖と繋がっていますが、湖の本体部分は湖岸線も単調で、見た目には変化が少なそうな大きな湖になっています。
過去の大会の写真などでも、広大な湖のど真ん中?で釣りをしているシーンが印象に残る湖で、エリート戦では2020年に利用されており、伊藤選手が10位入賞フィニッシュをしているフィールドになります。
河川ポイント有り、本湖有り、河川の河口部ではデルタ地帯有りと、戦略を組み立てる上では難しそう(ハズすと大変なことになりそう)なフィールドに見えるのと、アメリカ北部のフィールドなので、ターゲットのメインがスモールマウス戦ということになりますが、実際かなりのビッグスモールが出るフィールドです。
そんなフィールドでの試合ですが、予選初日はシェーン・レヒューが24lb3ozを持ち帰ってTOPウェイトとなっています。
日本人選手では伊藤巧選手が21lb14ozを持ち帰って14位と好位置でスタート。
やはり経験があるところは有利になっている感じですね。
いい魚を持ち帰っています。
しかし、経験の無い藤田京弥選手も21lb11ozを持ち帰って15位と伊藤選手に肉薄する順位をキープ。
これはこれで才能というところかとは思いますが藤田選手はディープのスモール戦が得意というイメージがあるので、相性も良かったのではないかと思います。
その他、キムケンさんは19lbオーバーと決して悪いウェイトでは無いかと思いますが、順位としては42位と予選突破ギリギリライン。
松下選手は17lb台で72位と苦しい初日となっています。
続く大会2日目ですが、ここで伊藤選手が躍進!
大会2日間を通してのTOPウェイトとなる25lb8ozを持ち帰り、初日の14位から一気にTOPに躍り出ました。
やはりこのフィールドは伊藤選手のスタイルと相性が良いのかもしれません。
しかし、見事なビッグスモールマウスバスです!
因みに、伊藤選手、トーナメントシャツが変わりましたね。ボートのラッピングもそうですが、DHLがスポンサーに付いたようですね。かっこいい!!
また、初日15位だった藤田選手も22lb15ozという安定したハイウェイトを持ち帰り、こちらも一気に6位までジャンプアップ。
安定感に驚かされます。
6位でセミファイナルに進む選手がいるだけでも凄いのに、予選TOP通過まで日本人選手とは驚きを通り越してしまいます。
なお、キムケンさんは2日目も18lb台とウェイトが伸ばせず、総合52位で予選通過ならずとなっています。
セミファイナル(準決勝)
さて、大会3日目となるセミファイナルは予選通過上位50名での戦い。
私が最初にネットで大会状況を確認したのはこのタイミングとなります。
セミファイナルの結果を見ても、50名中で5匹のリミットメイクが達成できていない選手はゼロ。
まさに、リミットメイク率100%ということで、日本のJBの大会では考えられないですね。
注目は当然のように優勝がかかる伊藤選手ですが、20lbとウェイトが伸ばしきれない(いやハイウェイトが維持できないと言った方が正解か?)結果となり、3位まで順位を落としています。
代わってTOPに躍り出たのはルーク・パーマー選手ですが、そのウェイトは22lb11ozということで、3位の伊藤選手との差は1lb足らずという拮抗した試合展開となっています。
伊藤選手が2日目に25lbオーバーを持ち帰ったことを考えると、余裕で逆転できるウェイト差と言える状態です。
また、6位で予選通過した藤田選手は21lb1ozを持ち帰るも少し順位を落として8位で決勝に進出。
順位を落としたのは残念ではありますが、藤田選手のトータルウェイトが65lb11oz。
暫定首位のルーク・パーマー選手が68lb7ozなので、仮に最終日にルーク・パーマー選手が20lb前後でのウェイトだった場合、藤田選手が25lb前後を持ち帰れば逆転できる為、決勝戦に進出した選手全員に優勝のチャンスがあると言っても過言では無い状況となっています。
なお、ファイナリストの10名の顔ぶれはこちら。予選順位と並びは関係なさそうですね(笑)
ファイナル・決勝最終日
運命の最終日。
セント・クレア湖はだだっ広い湖なので、風が吹くと激荒れのフィールド。
この状況で釣りができる精神力と状況判断力がとにかく凄いと思います。
しかし、この後の動画を見てもらえれば、大会中は比較的穏やかな天候であったことが伺えます。
泣いても笑ってもこの日が全てなので、伊藤選手には1lb差をリカバリして欲しいところ。
試合中の状況についてはこちらのサイト(BASSMASTER公式サイト)にアクセスしてもらえれば、伊藤選手のヒット&ランディングシーンが動画で見れます。
ビッグスモールのキャッチシーンはこちら。
スモールマウスは浮かせた時にめちゃくちゃジャンプするので、ランディング時が一番緊張しますね。
そして、セント・クレアの本湖で勝負していることがわかります。
また、藤田選手のヒット&ランディングシーンはこちら。
二人ともB.A.S.S.のメディアにも注目されている証拠ですね。
そして試合の結果ですが、2位で決勝進出したジョーイ・シフエンテス選手が23lbオーバーというスコアで接戦の試合をものにしました。
この選手もルーキーイヤーの選手なので、藤田選手のライバルになるのですが、本当にルーキー?と思うくらい強いですね。
3位で決勝を迎えた伊藤選手ですが、最後まで良い感じで試合展開されたと思います。
最終日の10名の中では2位となる22lb1ozを持ち帰るも、順位を上げるまでには届かず、最終順位3位でフィニッシュとなっています。
しかし、現地でのファンも多いようですし、このウェイイン時の表情がやり切った感を感じさせてくれますね。
また、8位で決勝進出した藤田選手は、最終日20lb7ozを持ち帰り、ひとつ順位を上げて7位でフィニッシュとなっています。
決勝の日まで、4日続けて安定したハイウェイトを釣り続けたこの結果は素晴らしいと思いますし、最終日でも崩れず順位を上げていることも凄いです。
今季3度目の決勝進出ということで、ルーキーイヤーとしては驚きの成績としか言いようがない感じです。
表彰台でのインタビューシーンは写真しか載っていないのですが、英語対応は上手くなってこれらたのか?気になります。
上位入賞者のルアーをチェック
それでは、最期に恒例?の上位入賞者のルアーをチェックしてみたいと思います。
伊藤選手については、決勝の日の画像で面白いものを見つけました。
いわゆる”汁もの系ワーム”を大量にセットしています。
これを見た後で使用ワームの説明を聞けば納得です。
そして、各選手のリグですが、まず全員ダウンショット系のリグ(アメリカではドロップショットリグ)をメイン使っていました。
広大なエリアで、ボトム狙いとなると当然と言えば当然ですね。
みなさん、リーダーはかなり長めの設定に見えましたが、これもスモールマウス狙いにおいては定番と言えます。
使っているワームについては、これもほとんどの選手がピンテールのシャッド系ワームを使っていましたが、伊藤選手は少し違っていて、【ECOGEAR アクア バグアンツ 2in】を使っていました。
また、ダウンショット以外ではヘビーネコリグのようです。
ストレートワーム名は記載が無いのですが、ECOGEARのフトハッスンでしょうか?
しかも、未公開のフォーミュラパウダーを使っていたようです。
ノリーズと言えばマルキュー=ECOGEARなので、集魚剤については得意中の得意分野ですね。
今後、日本でも売り出されるのでしょうか?
汁ものと言えば”GULP”ですが、”GULP”を使っている選手は上層には見当たりませんでした。
ただ、優勝のチフエンテスは、バークレーのパワーベイトシリーズのストレートワームを使っていた様子。
このワーム1本で通したのかどうかは不明ですが。
最後に、もうひとつユニークなリグの選手がいました。
藤田京弥選手ですが、一見、【ジャッカル Yummy ヤミー 4.5in】を使っただけのように見えますが、実際のリグはワームを細長くカットしたものを使ったようです。
フックサイズとワームのサイズがミスマッチに見えるのは、凡人の私だから感じる違和感でしょうか。。。
ヤミーをわざわざ縦方向にカットして使おうという発想は出ないですよね?
河口湖などで主に使われるポーク素材のルアーのイメージなのかもしれませんが、それにしても独創的ですね。
シンカーは、ダイワサポートの為、しっかり【ダイワ バサーズシンカー TG】ですね。高価のタングステンシンカー使えて羨ましいっす!
以上がEliteシリーズにおける上位入賞選手のルアーチェックでした。
BASSMASTER Elite 第7戦 セント・クレアレイク まとめ
と言うことで、中盤戦ではなかなか見られなかった日本人選手の活躍が見られた試合でした。
過去の試合の動画などを見ていても、伊藤選手はディープでGoodFishを探す釣りが上手いのでしょうか?広大なオープンフィールドでの活躍が目立つような気がします。
藤田選手は日本ではサイトの天才(いや鬼才)というイメージが強かったのですが、サイトではないフィールドでもライブスコープなどを駆使しての釣りもうまいですね。
今江さんがご自身のブログで、Z世代の若手プロは最新のアイテムを完全に使いこなしていると驚いていましたが、まさにそんな感じですね。
Eliteシリーズでの現在の年間成績ですが、TOPは藤田選手で15位。キムケンさん24位、伊藤さん66位、松下選手74位。
またR.O.Y.の方は藤田選手が2位まで上がってきましたが、1位にいるのがジョーイ・シフエンテス選手。
第7戦でもポイントを詰めるどころか離されていますし、安定感もあるので残り2戦でひっくり返すのは結構大変そうですね。
第8戦は8月17日~20日にかけて、超有名レイクのシャンプレーンでの開催です。
2年前の2021年シーズンでEliteシリーズが開催されており、その時の伊藤選手の成績は31位となっています。
また、最終戦はその次の週の開催と試合が連続するので、この辺りを考えるとフィールド経験の豊富な選手は有利かもしれませんね。
いずれにしても残り2戦も目が離せません!