アジング

【タックルチューン】ライトゲーム用スピニングリールのチューニング対応

こんにちは!

いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。

今回は、前回のアジング釣行記で課題を感じたリールの性能改善について実施してみたので、その内容を記事にしたいと思います。

メインの対応はライントラブル回避を目的としたラインローラーの交換になりますが、メンテナンスとして、アジングでは特に重要なドラググリスの交換も実施しました。

ライントラブルは、どんな釣りでも避けたいトラブルのNo.1になるかと思います。

釣れていない時のトラブルも鬱陶しいものですが、釣れている時に発生するとプライムタイムをロスするので、精神衛生上非常に宜しくないところ。

そんなライントラブル対応ですが、アジングは繊細な釣りとなるだけに、小さな点の対応でも改善効果は大きいものです。

では、実施内容について書いてみますので、関心のある方はお時間のある時に見て頂ければ幸いです。

ライトゲームでライントラブルが発生しやすい理由

アジングで使うエステルラインはPEラインより素材の比重は重いと言いつつ、細いがゆえに非常に細く、使うリグ(ジグヘッド)も軽いのでラインローラーにかかる負荷はかなり軽くなってしまいます。

スピニングリールはロッドからまっすぐ入ってきたラインを、横回転するローターでラインの向きを変えてスプールに巻き付けます。

この時にラインには【糸ヨレ】が発生してしまいますが、この【糸ヨレ】を軽減させる役割をになっているのがラインローラーになります。

ラインローラーは回転することによって【糸ヨレ】を解消するのですが、先に書いたようにアジングではラインローラーに掛かる負荷が非常に小さいので、回転性能が悪いラインローラーでは回転せず、ラインだけが素通りしていくことになります。

すると、巻き取られたラインには【糸ヨレ】が残り、キャストによる放出とリトリーブによる回収を繰り返すことで、ラインは大きな【糸ヨレ】を貯め込んでしまう状態になります。

この状態でキャストをした時に、撚れたラインが一気にスプールから飛び出す、スピニング版のバックラッシュ状態となってしまいます。

ベイトリールのバックラッシュはかなりの確率で修復することができますが、スピニングリールのバックラッシュはよほど程度が軽くないと修復するのはほぼ不可能です。

何せヨレがたまりまくったラインがグチャグチャに絡まった状態になる訳ですから、ほぐしていく過程で次々と絡むので修復のめどがつかなくなります。

シーバスゲームなどでは、重いルアーが水の抵抗も受けるので、ラインにはかなりの引っ張り負荷がかかるので、ラインローラーはしっかり仕事(回転)し易いのですが、アジングでは繰り返し書いている通りラインローラーが仕事をしにくい状況となります。

なので、ライントラブルを少しでも減らす為には回転性能が良いラインローラーを使うことが重要になってきます。

価格の高いハイエンドのほとんどのリールはラインローラーに2個のボールベアリングが使われているのは、トラブルレス性を確保する為の仕様になります。

ちなみに、アジングだけでなくバスフィッシングでも3lbや4lbを使うライトリグの釣りでは同様のことが発生するので、ラインローラーの性能アップはトラブルレス性能に直結します。

以上、改めてスピニングリールのライントラブルの仕組みについてまとめてみました。

ラインローラーを高性能品に交換

まずはラインローラーの交換から紹介していきたいと思います。

ノーマルのラインローラーを分解します。

ラインローラーを固定しているビスを緩めて取り外しますが、いつも書いていますがビスの山をナメてしまわないように注意が必要です。

21カルディアのラインローラーを分解するとこんな感じ。

プラスチックカラーのついたボールベアリングが2個使われていることがわかります。

※カルディアのラインローラーって2BB仕様だったんですね

取り外せたら交換するラインローラーの準備をします。

サードパーティのラインローラーはいろいろなところから発売されていますが、私はM.T.S.C.さんとサーティフォーさんのコラボ商品である【M.T.S.C. 零】を愛用しています。

ちゃんと、シマノやダイワのリール特性を踏まえて、純正品をベースに調整されたラインローラーとなっています。

今回はメルカリで定価より安く購入できたので、サーティフォーさんとのコラボ限定製品ですが購入しました。

製品パッケージの裏側が取説になっています。

組み込む順番だけが記載されているのですが、順番通りに組み込むだけなので、その順番が確認できれば問題ありません。

パッケージに梱包されているパーツはこんな感じで、本体のラインローラーに加えてボールベアリングが2個と、調整用のシムが3個入っています。

ちなみに、ローラーを交換するとローターのバランスが変わるとのことで、バランスウェイトが入っていますが、私はあまり使いません。

アジングではそれほど高速でリトリーブするシーンが無いので、ローターのブレはそれほど気になることは無いためです。

ぶっちゃけ、そこまでシビアに感じる人がどこまでいるのか?と思いますが。。。

取説にあるように順番に組み込んでいけば簡単にセットできます。

パーツを組み上げてビスで止める前の状態がこちら。

ダイワのラインローラーは、ベイルアームと一体型になっているので、シマノよりはセットし易いですね。

シマノのラインローラーはベイルアームと分離してパーツ状態になっているので、やったことがある方はおわかりかと思いますが、指で支えておかないといけないのでちょっとだけ面倒です。

ここで1点注意点としては、ノーマルの状態で非常に小さいシムが使われていますが、これを外すのを忘れていると、ビスを締め込んだ時にラインローラーが回転しなくなってしまいます。

意外とシムの存在に気付かず、組み上げた後でラインローラーが動かないことで焦るケースがありますので、注意点としてコメントさせて頂きました。

最後はビスの山をナメないように慎重に締め込んでセット完了。

コツと注意点だけわかっていれば誰にでもできる非常に簡単なチューニングになりますが、手軽さの割にはその効果(ライントラブル回避効果)はかなり大きいのでお勧めのチューニングとなります。

なお、【M.T.S.C. 零】の購入を考えておられる方は、製品バリエーションがいくつかあるのと、適合リール別に3種類の製品があるので注意が必要です。

ラインローラーの素材の面でアルミとチタンの2種類があるのと、適合リール別で言うと、シマノ用の製品は1種類だけですが、ダイワ用の製品は旧ダイワ用と新ダイワ用の2種類があります。

新ダイワ用の説明には『LT用』となっているので、私も危うく新ダイワ用の製品を買いそうになったのですが、念のため21カルディアの適合製品をM.T.S.C.さんに問い合わせたところ、旧ダイワ用であることが確認できました。

間違えて買うと使えないので、ここは注意が必要かと思います。

ついでにドラググリスもライトゲーム用に交換

続いて、ドラググリスの交換になります。

スピニングリールにおいてドラググリスの交換となると、フェルトのドラグワッシャーを洗浄し、新しいグリスを塗布することになります。

フェルトのドラグワッシャーを取り出す為には、ドラグ部分を分解する必要がありますが、この作業は非常に簡単です。

フェルトのドラグワッシャーを押さえている金属プレートがあるので、このプレートを止めている針金のピンワイヤーを取り除けばドラグ部分が分解できます。

フェルトのドラグワッシャーには製品出荷時にメーカー純正グリスが塗られていますので、こちらの除去を最初に実施します。

グリスの除去にはパーツクリーナーを使います。

私はワコーズの大型のパーツクリーナ―を使っていますが、これがあればボールベアリングなどの洗浄もできるので、大容量のものを買っておいて損は無いかと思います。

クリーナーを吹き付けてグリスを除去する作業を何度か繰り返すと、フェルトのグリスが取れてしまいます。

グリスが取れれば、フェルトのワッシャーはカサカサの上体になります。

ワッシャーのグリス除去が済んだら、次に新しいグリスを塗布します。

グリスはサーティフォーとM.T.S.C.のコラボ商品の”アジング専用”という謡い文句の【メタグリス】を使います。

しばらく使わないで置いていると、油の成分が分離するので、しっかり混ぜあわせて成分を均一にしておきます。

これを、先ほど脱脂したフェルトのドラグワッシャーに塗布します。

ワッシャーをグリスに浸けて、余分なグリスを軽く除去しておきます。

これを再度スプールに組み込めばドラググリス交換作業は完了となります。

ドラグ緩めで釣りをするアジングですが、ドラグが緩いながらもラインのテンションは維持してアジを弱らせるというコンセプトの【サーティフォー×M.T.S.C. メタグリス】

目に見えない部分ではありますが、リールの戦闘力を確実に上げるステルスチューニングのご紹介でした。

スピニングリール チューニング まとめ

と言うことで、スピニングリールのライトゲーム向けのチューニングの紹介でした。

ラインローラーの方はトラブルレス性能の改善ですし、ドラググリースはアジをバラさずにキャッチする為のチューニングになります。

どちらも特殊な工具などが不要なので、おススメのチューニングになります。

他にも、ハンドルの変更や、ボールベアリングの追加などチューニングする部分はたくさんありますが、見た目だけのドレスアップもたくさんあります。

ドレスアップなどは性能に影響があるものではありませんが、釣り具・リールはあくまでも趣味の道具なので、使い手がいろんな意味で満足感が得られればそれで充分かと思います。

しかし、ノーマル状態のリールはいろんな釣りへの適用を考えて作られているので、自分がよくやる釣りに適合したチューニングはした方がいいかと思います。

今回のリールについても使い心地については、【シマノ 16ストラディックCI4+ C2000S 】との違いについて改めてレポートしたいと思います。

ロッドも、改めて【メジャークラフト 鯵道 5G】と【サーティフォー 34 アドバンスメント HSR-60 Ver3】の使用感の違いを書いてみたいと思いますので、気になる方は是非お付き合い頂ければ幸いです。

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