皆さんこんにちは!
NABRA Chase Fishing GONTA です。
いつもこちらのブログを読んでいただきありがとうございます。
この週末、大阪でのフィッシングショーが終わりましたね。
残念ながら私は別の予定もあり参加できずでしたが、知り合いが行っているので、また秘密会議にて情報を聞いてみたいと思っています。
今年も多くのメーカーから新しい製品がリリースされ、それらが紹介されていたかと思います。
そんな中でも毎年注目度が高いのは、シマノ、ダイワ、そしてアブガルシアの主要総合メーカーさんで展示される新しいリールではないでしょうか?
昨年は、私の関心と記憶の中では、19アンタレスだったような気がします。ロキサーニは2018年だったでしょうかね?(あれ?2019年だったっけ?)
19アンタレスは、それまでの遠投性能追及型から大きく方向性を変えたことでも賛否含めて注目を集めたかと思います。
MGLスプールもバージョン3となり、左右の幅が狭いナロースプールが採用され、中距離の安定性が大きく向上したアンタレスとなりました。
実際、購入して使ってみましたが、それまでのピーキーなイメージのアンタレスとは一線を画すリールになったと感じました。
そして、2020年の今年の注目は、シマノでは【シマノ 20メタニウム】、ダイワでは【ダイワ 20スティーズAIR】と【ダイワ 20ルビアス】ではないでしょうか?
それぞれに注目点がある新製品ではありますが、ダイワのリールは別途の機会に触れることとして、今回の記事では20メタニウムを絡めて、ここ数年でリリースされてきたシマノのベイトリールについて書いてみたいと思います。
思いはズバリ、それぞれの使い分けについてです。
それぞれが汎用的(ベイトフィネス専用機などではない)なので、結構カブっている性能を持っているように見えますが、細かく見ていくとそれぞれの特徴に応じた使いどころが見えてくるように思っています。
では、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
太いラインのキャストメインで使うなら18バンタムも大アリな選択
今回の比較においては、それぞれのリール個々に分析するのではなく、実際に釣りをするシーンをいくつか想定し、その釣りにどのリールの相性が良いのか?またその理由は何故か?という書き方をしていきたいと思います。
まずは、ルアーフィッシングの基本である『投げて巻く』釣りについて考えてみます。
投げるという作業においては、シマノにおいてはMGLスプールを無くして語れないところですが、今回ピックアップする3機種は全てMGLスプールを搭載しています。
しかし、18バンタムだけがバージョン2のMGLスプールを搭載しており、他の19アンタレスと20メタニウムはバージョン3のMGLスプール。
この2世代はかなり大きな差を有しており、それがスプール幅とスプールの深さになります。
スプールの径は全てバーサタイルの王道である34mmなのですが、第2世代のMGLは22mm幅に対して、第3世代のMGLは19mmのナロースプールになっています。
<出展:シマノHP>
スプールの幅が狭くなったことで、当然スプールの重要は低減し、結果としてスプールの慣性は15%も改善していますので、スプールの立ち上がりの軽さは第3世代の方が確実に良くなっています。
しかし、幅を狭くすることで糸巻き量は18バンタムより少なくなくなっており、且つ深溝スプールになっているので遠投した時のスプールが細くなる勢いが急激になっています。
遠くに投げてスプール径が細くなってしまうとブレーキはキツく効くようになるので、キャスト後半でのバックラッシュ率は下がるかと思いますが、リトリーブフィーリングにはマイナス影響が出てしまいます。
というのは、着水時点のスプール径は細いので巻き心地は軽くなりますが、巻き取っている間にスプールがどんどん太くなってくるので巻き心地が重くなってきます。
こうなるとステディリトリーブをするにはある程度の慣れが必要になってきます。
18バンタムは16lbが100m巻けるスプールであり、スプール幅も22mmなので、この度合いはマシになります。
このラインキャパシティが、18バンタムとその他2機種との大きな違いです。
そもそも、14lb以上の太いラインである程度の距離を投げようと思うと、使うルアーは10g以上のクラスになってくるかと思いますので、スプールの軽い立ち上がりは実釣ではそれほど大きな恩恵を釣り人に与えることも無いように思います。
となると、しっかりと距離を投げて巻く釣りには、18バンタムが実は一番使い勝手がいいのでは?ということになります。
なお、18バンタムはウェイトも215g~220g。
19アンタレスも220g。
マイクロモジュールギアは全ての機種に搭載されていることと、巻き物の釣りにはある程度リールは重い方が安定することなどを踏まえると、やはり18バンタムに軍配が挙がるでは?と思います。
『もう18バンタムの出番はない』という話しも聞きますが、決してそんなことは無いと私は思っています。
ジグやテキサスの撃ちものは、やはり20メタニウム!
次に、岸際の葦などのベジテーショpンや、足元のウィードパッチなどをテンポよく撃っていく釣りを考えてみます。
操作性や感度などを考えると、ロッドもリールも軽い方が楽に安定して釣りができます。
また、近距離戦なのでヒットした後のファイトは強引な短期決戦になりますので、リールの剛性も高い方が安心ですね。
剛性というと、やはり18バンタムのコアソリッドボディ(サイドプレートまで一体形成)を意識しますが、20メタニウムもコアソリッドボディを採用しましたね。
<出展:シマノHP>
同じコアソリッドボディでも、18バンタムがアルミを利用しているのに対して、20メタニウムはマグネシウムを採用しているので重量が大きく変わってきます。
20メタニウムは175gなので、実に40g~45g差になり、これは大きな差になりますね。
明らかに20メタニウムのアドバンテージです。
ギア比については、昨今のカバー撃ち用の機種はハイギア化が進んでいますが、18バンタムも20メタニウムもどちらもXG(エクストラハイギア)がラインナップにあるので合格。
19アンタレスはHGまでなので、ここでも少し不利ですね。
ウィードやブッシュなどの中や際でフックアップした場合は、少しでも早く障害物から引き離した方がキャッチ率も上がるので、XGは欲しいスペックになります。
と言うことで、重要以外の面では18バンタムも20メタニウムもほぼ互角ですが、繰り返し同じ動作を続ける釣りを考えると、かなり軽い20メタニウムが選択肢のTOPになるのではないかと思います。
因みに、近距離戦ではラインを多く出すことも無いので、先に挙げたスプール径の細りもほぼ関係なく、ナロースプールのデメリットはほぼ出ません。
もっと言うと、同じ太さのラインを使うなら、18バンタムを使うよりも20メタニウムを使った方が軽いリグのキャストはストレスなく行うことができるかと思います。
ナロースプールの方が低慣性ですからね(^^
中距離戦でテンポよく流す釣りには19アンタレスかな?
ここまで見てくると、シマノのベイトリールのフラッグシップであるアンタレスの出番が無いように見えてしまいますが、決してそういう訳ではありません。
アンタレスの安定したキャストフィールと滑らかな巻き心地が活きてくる釣りはちゃんとあります。
それが、中距離をテンポ良く安定して撃っていく釣りではないかと思います。
ボートなどでは、石積み護岸沿いをクランクベイトなどの巻きモノで流したり、葦際などをチャターベイトなどでひたすら流したりする釣りがあるかと思いますが、早く広く効率的に釣りができるスタイルであり、多くの方がされているかと思います。
陸っぱりでも、岸から護岸を斜め撃ちでテンポよく釣っていくこともありますし、こういう釣りでは遠投しているとテンポも効率も悪くなるので、基本は中距離狙い。
実際、ボートからはショアライン+少し岸から離れたところになる何か?を狙うことが多いのですから、陸っぱりから狙う時も沖を狙って遠投する必要性は低いのです。
基本は足元から狙え、ですね。
こんな釣りには、安定したロッドさばきと、繊細な巻き心地を実現してくれる19アンタレスが最適ではないかと思います。
クランクベイトやシャッドであれば、繊細なストラクチャーへのコンタクトを感じ取る感度が大切ですし、チャターベイトやスピナーベイトであればバスがチェイスしてきた時に感じる巻き抵抗の変化を『前アタリ』として感知できることでその後の本アタリのフッキング率を上げることも可能です。
『ブルブルブルブル、フッ!ゴ~~ン』
みたいな感じですね。
ただし、この釣り、18バンタムでも20メタニウムでも出来るっちゃ~できます。
なので、得て不得手で強引に分けていくとこのようになりますが、19アンタレスが一番受け幅が狭いリールということになるのかもしれませんね。
決して、19アンタレスをディスっている訳ではありませんが、冷静に3機種を並べてみると自ずとこうなるのか?という感じです。
ただし、プライスレスの所有感は、やはり19アンタレスが最高でしょうね。
<出展:シマノHP>
存在感が違います (^^
シマノの現役3機種の使い分け まとめ
と言うことで、18バンタム、19アンタレス、20メタニウムについて、出しどころ・使いどころを中心にして比べてみました。
ぶっちゃけ、どのリールも高性能なので何でもできるっちゃ~できるのですが、それを言ってしまうとこの記事そのものが不要になってしまいますね。
逆に言いたかったのは、毎年新しいリールが出てきますが、個々のリールが得意とする領域には違いがあるので、何でもかんでも新しいリールが良いわけではない、ということです。
記事の途中でも書きましたが『18バンタム不要説』も決して間違いでは無いとは思いますが、18バンタムが活きてくる場所はちゃんとあると思います。
私は、今年のバスのレギュラーシーズンでは、PEラインを使ったヘビキャロと、ショアラインのカバー撃ちに拘ってやってみたいと思っているのですが、ヘビキャロでは18バンタム、近距離戦のカバー撃ちでは20メタニウムを投入してみたいと思っています。
ただ、剛性一押しのバンタムに対して、剛性を兼ね備えたメタニウムが出てきたことの影響は大きいですね。
見た目(デザイン)については、18バンタムが一番好きだったのですが(バンタムというブランド名も個人的に好き)、20メタニウムのデザインもなかなか素敵。
まずは、一度、20メタニウムをフィールドで使ってみたいですね~