こんにちは!
いつもこちらのブログを読んでいただきありがとうございます。
NABRA Chase Fishing (N.C.F.) GONTAです。
今年はこちらのブログの記事でもバストーナメントに関する記事が多くなっていますが、最近、改めて『競技』というスタイルでの釣りに魅力を感じています。
競技という釣りのスタイルには賛否両論あろうかと思いますが、その魅力について書いてみたくなりました。
そもそも、釣りにおける競技とは何か?その意義について掘り下げてみたいと思います。
技術向上に競技は欠かせない要素
小さい頃(小学生~中学生)は、淡々と好きな釣りをしていただけでしたが、大人になって釣りを改めて真剣に再開した際に、バストーナメントと出会いました。
最初は、NBCのチャプターと言う、日本全国の各地域で開催されているトーナメントでした。
普段のプライベートの釣りでは、30cm~40cmくらいのバスを釣ってもそれほど驚きも感動もなく釣りをしていた時に、25cmというキーパーサイズのバスが1匹釣れることで震えるほど感動するという経験をバストーナメントを通して経験しました。
海のように広くて制限の無いフィールドでは、極端な話し、その日その時に狙いの魚が居ないということも可能性としてゼロではありません。
まぁ、その場所選びがソルトのルアーフィッシングでは難しく経験を要するところなのですが、バスフィッシングは閉鎖水域の中で行いますので魚が居ないといういい訳は一切通じません。
そして、競技(大会)となると、同じ日同じ時間という制約の中で、参加している選手全員が同じ条件で釣りをしますので、昨日は良かったとか先週は良かったといういい訳も通じません。
その日、その条件下で、人よりも多く(バストーナメントの場合は大きなウェイトを)釣ってくる人が凄いということになります。
大会が終わった後の上位入賞者のコメントで、自分が全く気付いていなかったり試していなかったことをして釣ってきている人の話しを聞いたり、またリグやルアーに工夫をしたり、使い方に工夫をしたりして釣ってきている人の話しを聞いたりして、そこにたどり着けなかった自分が悔しく思いながら、次こそは自分も、と思って日頃の練習に励んだりします。
もっと言うと、その結果を聞いて、大会後~日没までの間に、復讐と名打って上位入賞者のフィッシングパターンを確認したりもしました。
大会という制約の中で、人よりも良い結果を得る為には、日頃の練習は欠かせません。
投げる、誘うの動作は勿論、各釣り場の特徴や魚が付き易いピンポイントを知る為にも、人より多く練習している人は、より良い結果に辿りつけるチャンスを得ることができます。
スポーツでも、身体的なアドバンテージの有無はあると言いつつ、人より練習した人が勝てると言うのはオリンピックなどを見ていても明白な事実です。
そして道具もしかり。
競泳などでも、水着が進化したりしますし、他の競技でも新しい記録登場の裏にはより優れた道具の登場があります。
釣りにおいても、ロッド、リール、ライン、そしてルアー。
今まで出来なかったことが出来る道具が登場することで、新たな結果が生まれたりします。
そのような道具の進化は、競技の場で生まれ、試され、市場投入されます。
釣りをする技術も、道具が作られる技術も、より良い結果を求める競技がその登場を支えていると言っても過言ではないのでは?と思います。
努力が“可視化”されるのが競技の魅力
日々、淡々と釣りをする。
日を重ね、回数を重ねることで、釣りにまつわる様々な技術のレベルが向上すると思います。
・投げる技術
・ルアーを選択する技術
・場所を選択する技術
・そして、ルアーを操作する技術
自分が良く行くフィールドの範囲においても、常連さんと顔見知りになったりすると、その中でも良く釣る人というのは必ず居るもので、その人を目標にしたり、やっていることをマネしてみたりして自分の中に無かった引き出しを増やしていくことは、釣りを真剣に楽しんでおられる方なら誰しもがやられていることかと思います。
マネをすることは決して悪いことではなく、マネの延長でそれを自分のものにしていけば良いことだと思います。
実際、スポーツでも将棋でも、何でも師弟関係というのがあるのは、最たる例だと思います。
師匠がどこまで積極的に関わるかは人それぞれかと思いますが、弟子は自分の引き出しに無いことを師匠から教わったり盗んだりして自分のものにし、その繰り返しでレベルアップを実現していきます。
釣りでも、マネをしつつ自分に合う・合わないの取捨選択や、こうした方がいいのでは?と言った工夫の追加をすること。
つまり、自分の頭で考えて釣りをすることで、自分の技術向上に繋がり引きだしが増えると思います。
このような努力の積み上げで釣りのレベルアップが図られるのですが、競技においてはそのレベルがリアルに可視化されます。
自分なりに良かれと思ってやってきたことがどのくらい通用するのか?
何となく競技フィッシングを始めた人の多くが経験されることではないかと思いますが、最初は結構打ちのめされる場合が多いのではないかと思います。
競技という制約に慣れていないこともあるでしょうし、その日その場でのアジャスト能力に欠けていることで魚にリーチできない場合もあるかと思います。
しかし、先に書いたように、競技(トーナメント)という場数を経験することで、そこで見聞きしたことが向上心の刺激となってレベルアップに繋がることが多いと思います。
5年プライベートの釣りをするより、1年トーナメントを経験した方が釣りが上手くなる、という話しを聞いたこともありますが、この比率の是非ば別としても、この違いは確実に存在すると思います。
それは、競技に接する方が『考える』機会が増えるからに他ならないと思います。
プライベートの釣りで参考にする人は一人か二人か、そのくらいかと思いますが、競技に参加すると周りの参加者全員が参考になります。
井の中の蛙、とはまさにこのことだと思い知ることになります。
そして、その参考というインプットを踏まえて、次の大会に参加して自分でアウトプットを出す。
インプットがしっかりしていればいるほど、アウトプットの精度は上がります。
そして、精度の高いアウトプットは、大会の結果として上入賞に繋がるのです。
釣りは自然相手なので、確かに『運』の要素は存在します。
引き運の強い人がいるのもまた事実ですが、日頃の練習という努力なく運だけで良い結果が続くことはほぼありません。
一見、運でもっている(結果が出ている)ように見える人も、そんな人に限って裏で人より努力をしている場合が多いとも感じます。
そんな『努力』が『可視化』されるのが競技であり、それこそが競技の魅力なのではないかと思います。
見聞きするレベルでも参考になる競技の釣り
実際に釣りをしないと楽しくないのは誰しも同じかと思いますが、一般的なスポーツがそうであるように、釣りにおいてレベルの高い釣りは見ているだけでも楽しいし勉強になるものです。
バストーナメントは勿論ですが、釣りビジョンなどを見ていると、シマノ・ジャパンカップやがまかつ・G杯などでへらぶな釣りや磯釣り、鮎釣りなどを見ていても、レベルの高い方の釣りは見ていて引き込まれる魅力があります。
バス釣りではB.A.S.S.のエリートシリーズなど世界最高峰のバス釣りを見るのも勉強になりますが、実際に自分達が行ける国内のフィールドで戦っているJBのTOP50などの釣りは、日本という国のフィールド特有の環境にアジャストした釣りが展開されているので、より参考になり易い釣りを見ることができます。
バス釣り以外の大会の映像を見ていると、自分がその釣りをしないが故に凄さがわかりにくかったり、勉強になる工夫ポイントに気付けなかったりしますが、バスの大会を見ていると『バスを実際に掛ける』というシーン以外の部分で非常に参考になる情報に気付くことができます。
それは何を考えて釣りをしているか、の片鱗が伺えることです。
因みに、大会ではないシーンにおけるノウハウ映像も多くあります。
実際、過去には自分も多くのノウハウ映像をかき集めて見たりしました。
しかし、ある程度その釣りの基礎がわかってくると、リアルな実践の場(大会本番)での工夫や、もっと言うと出場選手の苦悩などを見ると、メディア用に作り上げられた釣りではなく、釣りの本当の難しさと面白さが見えたりして非常に勉強になります。
そんなメリットが『競技の釣り』を見ることに存在します。
改めて、いろんな切り口から釣りって勉強できるんだ、と教えられる感じがします。
競技の釣りという観点ではバストーナメントの完成度は高い
最後になりますが、先にも書いた通り、昨今では競技の釣りはいろんなジャンルの釣りで存在しますし、一つのジャンルの中でも複数のカテゴリや団体が存在したりします。
そんな中でも、釣り具メーカーなどが主導していない大会としては、ルアー釣りのジャンルが一番いろいろな大会があるのではないでしょうか?
ソルトでも、シーバスなどではかなり多くの団体が大会を運営しています。
しかし、そのルアー釣りの中でも、バスフィッシングにおける大会が一番大きな広がりを持っているのではないかと思います。
その理由は、バスフィッシングの条件の平等さと再現性の高さにあると思っています。
どんなスポーツでも、100%同じシチュエーションは無いとしても、似たような状況があるからこそ、練習をすることで技術の精度が上がると思います。
バスフィッシングにおいては、古くはパターンフィッシングの成立など、ある程度の技術と経験を重ねることでバスを釣りあげるという成果に辿り着く精度が上げれる
JBTA時代から考えるとJBには非常に長い歴史があり、今も綿々と続いていますし、霞ヶ浦水系に閉じた世界ではWBAが活動を展開されています。
本格的にバスボートを活用してバストーナメントができるキャパシティがある霞ヶ浦水系ならではの内容で、一アングラーとしても見ていて羨ましい限りです。
そして、その延長では年1回、恒例の『バサー・オールスタークラシック』が存在します。
本場アメリカのバスマスター・クラシックに比べると規模は遥かに小さいかも知れませんが、日本というロケーションにおいては、競技団体の垣根を超えて、明らかにNo.1の規模・出場者の大会だと思います。
釣りの歴史や文化的に、競技が好まれないジャンルの釣りもあるかとは思いますが、釣りをスポーツとして捉えた場合には、バストーナメントは一番の完成度を持っていると感じるのは私だけではないんじゃないかと思います。
競技として高いレベルで成り立つバスフィッシングが凄いという、釣りのジャンルの優劣の話しではなく、決められた釣り座の違い等で釣果に差が出ないという観点では、競技として諸条件が平等な状態で成り立つという点で、バストーナメントは競技に対して一番相性が良いのではないかと思います。
『競技』というスタイルの魅力 まとめ
以上、長々と個人的な意見を書き連ねてきました。
ここまでお付き合い頂いた方には本当に感謝いたします。
こんなことを書くには、個人的な競技の釣りへの想いがあります。
何でも、やるからにはとことんやりたいという性格なので、バスフィッシングはその性格に応えて中身を持っているからこそ面白いと思えるし、それに時間を掛ける価値を見出すことができます。
ここ最近では少し離れてしまっていますが、それでもバストーナメントの魅力は薄れることがありません。
釣りが好きな人なら、誰しもが多かれ少なかれ上手くなることへの憧れは持っていると思います。
そうでなければ釣り雑誌やHOW TOもののDVDなどが売れることはないと思います。
競技の釣りは、上手くならなければ結果が伴いませんので、自分がどのくらいのレベルで釣りができているかを知る非常にわかり易いモノサシになってくれるのです。
ここまで書くと、なんだかJB/NBCなどの崇拝者のようになってきてしまいましたが、日本ではたまたま最大手のバストーナメント組織がJB/NBCなだけで、霞ケ浦にはWBSがありますし、琵琶湖では琵琶湖OPENが盛り上がっていると聞きます。
琵琶湖OPENなどでは、ため息が出るようなウェイトが上位入賞者のウェイトで、琵琶湖のポテンシャルを思い知らせてくれますね。
いろいろな地域で、いろいろな組織で、もっと言うと仲間内で、大会という名の競技のバスフィッシングが行われていますが、競技としての釣りには確実にニーズがあり、真剣に釣りをされているメンバーで行われていれば全てが楽しく盛り上がると思います。
競技の釣りがもっと市民権を得て、多くの釣り人にその価値や存在意義を認知してもらえれば、釣りの経済効果などのメリットも明確に認識されることになり、釣りそのものがもっと盛り上がるのではないかと思う今日この頃です。