こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
さて、今回はチニング、特にボトムチニングの”釣り方”について自分なりの考え方を書いてみたいと思います。
非常に手軽に始めることができたり、比較的簡単に釣ることができることから近年かなりのブームとなっているボトムチニング。
チニングではプラグゲームやバイブレーションでボトムを攻める方法など、古くからいろいろな釣り方が開発されていますが、どれも”それなりに慣れないと難しい”ところが広がりきらないポイントだったと思っています。
プラグでもトップゲームはシチュエーションや季節が限られますし、バイブレーションの釣りはある程度地形把握ができていたり慣れていないと高額なバイブレーションを簡単に根掛かりでロストしてしまいます。
これに比べると、ボトムチニングは根掛かり回避性能の高いですし、リグを構成するものに特殊なものや高額なパーツが含まれていないので、入りのハードルが非常に低いと言えるかと思います。
しかし、実際にやってみると、確実にボトムチニングで釣果を出すにはそれなりに奥が深いことに気付かされます。
普通の人が1時間に1匹~2匹という状況下で、エキスパートアングラーは平気で2桁釣果を叩き出したりするように、単なる”ボトム攻め”の釣りではないところが、やり込めばやり込むほど面白くなってくるポイントです。
そして、この攻め方の違いについて最大のポイントは『ルアーの動かし方』になっていると思っています。
と言うことで、前置きが長くなってしまいましたが、今回はそんな”ボトムチニング”の誘い方についていくつかの条件毎に整理してみたいと思います。
この条件を実際のフィールドで当てはめてみると、その場その時にやるべきことが見えてくるかと思います。
では、今回は写真・画像など一切無しの記事になりますが、関心・興味を持って頂けましたら、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
光量の違い デイゲームとナイトゲーム
まず、最初に比べてみるのは『デイゲームとナイトゲームの違い』についてです。
チニングをする上で、一番わかりやすく、且つアングラーさん毎にどちらかに偏る傾向がある違いかと思います。
それぞれの人の釣りに行けるタイミングの違いによるものですが、チニングにおいてはどちらでも釣れる、と言うのはありがたいところです。
ただ、どちらでも釣れると言いつつ、釣り方には違いが出てくるところです。
デイゲームは光量が多い(明るい)ので、魚からもルアーがよく見える分、本物のエサなのか?ルアーなのか?の識別もされやすくなるので、基本は動かす時間を多くして”見切られない”ようにするのがポイントかと思います。
一方、ナイトゲームは暗くてルアーがハッキリと認識し辛いので、”騙し易い=食わせ易い”という特徴があります。
なので、動かすことで魚にルアーの存在をアピール(気付かせる)しつつ、止めて食わせるということも十分可能になります。
これは後ほども書きますが、チニングハイシーズンではナイトゲームでも動かし続けても全然問題なく釣れるという高活性な状況に遭遇することも多々ありますし、ガンガン巻いて動かした方が釣れるという状況も経験があります。
自然相手なので、いろんな状況に釣り人側が合わせていくしかないのですが、まとめると『明るい時間帯は見切られないよう動かした方がよく、暗くなると止めるなどスローダウンしてもバイトは引き出せる』ということになります。
水質の違い クリアウォーターとマッディウォーター
続いて、水質の違いによる誘い方の違いについてです。
これも光量の違いに似たところが当然あります。
クリアウォーターの場合は魚からルアーが見えやすく、濁っている状態(マッディウォーター)の場合は見つけてもらいにくくなります。
この状況に対しては、誘い方の違い以外にも大きな留意点として”ルアーのカラーのアジャスト”というポイントがあります。
水がスケスケでルアーが丸見えの場合は、ナチュラルなカラーを使ってよりエサっぽさを演出することでバイトに持ち込む。
逆に、雨などで濁りがキツい時はナチュラルカラーでは濁りに紛れてルアーが見えにくいので、チャートやブラックなどの目立つもしくはシルエットがハッキリするカラーを使う、という具合です。
本題のルアーの動かし方については、『スケスケでルアーが丸見えの場合は、ラインなども見えている可能性もあり見切られるケースが多発するので、見切られないように動かし続ける。』
『濁っている時には、動かし過ぎるとクロダイがルアーを見失ってしまうし、濁っている時は魚の行動範囲も狭くなる傾向があるので、誘っては止めて食わせの間を作る』というのがセオリーになってきます。
水温の違い 高水温と低水温
3つ目の違いのポイントは、水温の違いによる誘い方の違いになります。
この水温の違いは、違いを見るスパン(期間)の違いによっても変わってきます。
例えば、1年というスパンで見るなら、春以降で水温が高くなってくる時期(具体的には15℃以上がクロダイの適水温と言われている)~晩秋で水温が低くなってくるまでの時期は高水温期で魚の動きやすい時期。
当然ですが、冬などの低水温期は魚は変温動物なので動きが鈍くなり、活発にエサを追えなくなる時期になります。
高水温期はルアーを動かしても魚はついてこれるので釣れますが、低水温期になるとルアーを動かし過ぎると魚がバイトできなってしまうので、スローダウンが必須となります。
また、この水温変化は同じシーズン内でも発生しますし、もっと言うと1日の中でも発生すると考える必要があります。
真夏のめちゃくちゃ暑い時期、高水温が好きな魚もさすがに茹で上がるような水温を好む訳はありません。
こんな時に、雨などが降って水温が一時的に下がれば魚の活性が高くなって、ルアーを積極的に動かした方がバイトが取れたりすることがあります。
朝マズメの方がいいというのも、一日の中で一番気温も水温も下がる朝イチが魚も居心地が良いのは想像すればわかることですね。
一方、真冬の寒い時期でも、何日か暖かくて風の弱い日が続いた場合は、水温も安定するので魚も口を使ってくれやすくなったりしますし、一日の中でも午後~夕方の方が気温も水温も高いことが想定されるので、夕マズメの方が朝マズメよりも反応が良かったりします。
と言うことで、『クロダイがより過ごしやすい水温になった時(なっている時)はルアーを積極的に動かして誘った方がバイトを得やすいし、逆に寒くて動きが鈍る時(または急激に適水温以下に水温が低下した時)などはスローにルアーを見せてあげる必要がある』というのが水温の違いに関して留意して釣りをしたいポイントになると思います。
その他の違い スローダウンの中での違い
では、最後になりますが、かなり細かい話しになりますが、実際に釣果の差を生むと思われる誘い方の違いについて書いてみたいと思います。
ここまでは、動かし続けるか?止める時間(間)をつくってバイトを待つか?ということについて3つの観点で見てきましたが、最後は止めている間の誘い方の違い、になります。
ボトムチニングの場合、水底にワームがある状態で、ワームが一切動いていない状態はほぼ無いと言って間違いは無いと思います。
それは、潮の流れ、川の流れなどによって発生する水の動きによってワームも動いていると言うことです。
このナチュラルな誘いだけでも食ってくれるケースは多いと思いますし、変に動かすと魚が嫌がってバイトしてこない、ということも良く聞く話しです。
しかし、ルアーをステイさせつつ積極的にルアーの動きを出して誘うという方法もあります。
それが”1点シェイク”などの誘い方になります。
魚がスレているハイプレッシャーフィールドでは、動かし過ぎるとバイトしてくれないケースもありますが、そんな時でもリグをボトムに置いたままにしたり、岩などのストラクチャーに引っ掛けたままの状態でロッドで軽くルアーをゆすって誘うことによりバイトを引きだすためのメソッドが”1点シェイク”です。
実際には1点で一切リグが移動していないということはあり得ないかと思いますが、できるだけリグは動かさないことを意識しつつワームに動きを与えることで生命感を演出できるのが”1点シェイク”の強みになります。
クロダイが『エサなのかな?』と興味を示してリグに接近してきた際、リグに動きがなく生命感が伝わらないとスルーされたりするケースも実際にはたくさん発生していると思っています。
なので、釣りをしていて、ステイでバイトが得られない時に、誘い方の変化としてシェイクを入れてみて反応の違いを見る、と言う引き出しが増えれば、ヒットに持ち込める魚の数は増やせると思います。
逆に、動かしていてバイトが無い時に、完全に意図的な操作は止めてみる、というのも変化の付け方としてはアリかと思います。
ボトムチニングの誘い方について まとめ
と言うことで、一見『投げて巻くだけ』のボトムチニングにおいても、ルアーの動かし方・誘い方についてこれだけ考える要素がある、ということを書いてみました。
今日と全く同じフィールド条件は二度と無いとは思いますが、1点目~3点目までの違い(フィールド条件)を当てはめていけば、ほぼ全てのフィールド条件に当てはめることができると思います。
結果が出ずに悩んだ時は、一度冷静に、試すべきことを考えなおしてみる、というのが大事だと自分自身も日々思っています。
釣り人は誰でも成功体験に縛られがちです。
これは、初心者の方もベテランアングラーさんも同じことが言える部分かと思います。
成功体験の再現で釣れる時はいいですが、そうで無い場合に、改めて自分が釣りをしているシチュエーションを冷静に分析したり、釣れた時のシチュエーションの違いを考えてみることで、更なる釣果に繋げることができるのは間違いないと思います。
釣りの経験は釣行回数、いかにフィールドを見ているか、によって蓄積され、その蓄積された経験が引き出しの多さに繋がり、釣果に繋がると常日頃思っています。
経験を活かして有効活用するためにも”考えて釣りをすること”は非常に大切だと思う今日この頃でした。