タックル関連情報

【タックルインプレ】最近のベイトフィネスタックル事情

こんにちは!

いつもこちらのブログを読んでいただきありがとうございます。

NABRA Chase Fishing GONTA です。

今週からは劇的に寒くなってきましたね。

いよいよナイトゲームに繰り出すのが億劫になってしまう季節になってきました。

さて、今回はタックルのインプレを書いてみたいと思います。

昨年秋頃から使用を開始していたベイトフィネスタックルについてです。

竿が凄い?リールが凄い?

ベイトフィネスタックルに興味を持たれている方は、それぞれに関心を高く持たれているかと思いますが、それぞれについて実際に使ったタックルを元に個人的な使用感を書いてみたいと思います。

何が凄いってロッドが凄い!


ベイトフィネスタックルについては、自分の遍歴を振り返ると恐らく10年では足りないくらいじゃないかと思います。

今江さんが提唱していたスピニングタックルによるパワーフィネスから派生して、ベイトタックルにてフィネスなアプローチを行う為に生まれたベイトフィネス。

ロッドについては、一番最初は【エバーグリーン テムジン クオッドツイスター】を個人的にカスタマイズして使い始めたのが私のベイトフィネスのルーツかと記憶しています。

家にあるクオッドツイスター改を握ってみると、最新のベイトフィネスロッドと比べると超ファーストテーパーのキンキンのロッドだと感じます。

当時はキャストすると言うよりは、ピッチングなどでショート~ミドルディスタンスの釣りをする時に使うのがメインであり、ロッドの役割としてはティップ部だけが仕事をしてくれれば何とかなったな、という感じです。

ピッチングというキャストをされたことがある方ならおわかりいただけるかと思いますが、このキャストでは棒のようなロッドでもリール性能で実釣有効飛距離が稼げるので、竿の役割はどちらかと言うと、投げることよりは魚を掛けた後に重点が置かれていたような気がします。

また、使うリグも、1/32oz(約0.9g)のジグヘッドなどに4インチクラスのワームをセットしたものがミニマムサイズでしたので、リグ総重量で見ると4g~5gくらいだと思います。

更には、ノーシンカーと言えども6インチクラスのワームとなれば10g近い重量があったかと。

こうやって見ると、自分が最近ソルトで実施しているベイトフィネスのリグに比べると格段にウェイトがあるリグで釣りをしていたことになります。

当時はキャストしようとすると、リールの設定も非常にシビアでピーキーであり、かなり気を遣いながらの釣りを強いられる感じでした。

というもの、先にも書いた通り、ルアーウェイトでロッドが曲がってくれないのでルアーのリリースタイミングが超シビアな上に、サミングもギリギリの調整ができないと全く飛距離が出ませんでした。

これと比べると、昨今のベイトフィネス用のロッドは軽量リグでもベリー部くらいまでしなってくれて、その反動(しなりの戻りの力)でリグを飛ばしてくれる感じなのでキャストそのものが非常に楽になった感じがします。

ソルトライトゲームでは、スピニングタックルで楽しむ場合、ジグヘッドは0.6g~3.5gくらい。

ワームについてもバス釣り用のワームほど太さや重さがあるワームは使いませんので、ワームをセットしたリグ全体重量としても、1g~5gと言うところです。

この重量帯でベイトタックルでキャストゲームをするのは自殺行為に近いものがありました。

ここ数年でベイトフィネス用に調達したロッドは【ヤマガブランクス ブルーカレント ベイトモデル】、【Fishman Beams inte 79UL】、【リップルフィッシャー リアルクレセント ベイトモデル】などで、どれもバス釣りと言うよりはソルトシーンでのベイトフィネスをターゲットにしたロッドです。
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※これは【リップルフィッシャー リアルクレセント ベイトモデル】です。

どのロッドもスペック表示では1g~のリグが扱えると紹介されており、実際に自分で試してみましたが、やはり0.8gのジグヘッドに2インチ程度のワームをセットしたリグでは実釣有効飛距離を稼ぐのは至難の業で、2g以上のジグヘッドに3インチクラスのワームをセットしたものを使う時や、プラグを使う時くらいしか出番は無いというのが正直な感想でした。

後でリールについても書きますが、リールについてもいろいろ模索し、いろいろな組み合わせにチャレンジしてみましたが、『快適に釣りができる』という領域に到達するのは難しい感じでした。

なので、ここ1年くらいはベイトフィネスはメバルのプラッギングやバスフィッシングで使うものと割り切ろうと決めていました。

無理に超軽量リグをベイトタックルで投げないといけない理由もなく、且つ、ベイトタックルで軽量リグを投げるとリグを沈めるのに手間暇がかかるので、軽量リグの領域はスピニングタックルに任せようという意識になっていました。

しかし、昨年秋に入手した【INX label × Fishman FXB-TS79UL Tres SABIO】を使ってみて少し認識が変わりつつあります。
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このロッドを使っての釣行記は既に何度かアップしているので見ていただいている方も多いかとは思いますが、リグ総重量で2g未満のリグでも十分投げれることがわかってきたからです。

そもそも、このロッド購入時はあまり軽量リグのキャスティングついてはあまり期待していませんでした。

あくまでも3g以上のプラグなどが投げられれば良い、くらいの認識でした。

しかし、INX labelのレオンさんがアップしているキャスティングテストの動画を見て、2gアンダーのリグを15m以上は投げているのを確認し、改めて自分でも試してみることにしたのです。

リールのセッティングが決まるまでは1.5g~2gのジグヘッドをメインに練習してみましたが、メカニカルブレーキとマグネットブレーキのセッティングが煮詰まってきた現在、0.8gのジグヘッドに2インチ未満のストレートワームというセットでも、15m以上のキャストがストレス無く、バックラッシュ無く実現できるようになってきました。

さすがに風が強いとストレスが多くなりますが、風さえ弱ければ暗闇でも問題なくキャストができるようになってきたのです。

最新のデータでは、メインラインがPE0.3号でリーダーがフロロカーボンの6lbという設定でも、20mに届く飛距離が安定的に出せるようになってきています。

このラインシステムでは、スピニングだと飛距離が稼ぎにくいので、まさにベイトタックルならではのメリットと言うことができるかと思います。

これはリールが凄い訳ではなく(リールもベイトフィネス用が必須ではありますが)、軽量リグでもしっかりと曲がってくれるロッドが凄いと思って見ています。

ルアーを飛ばす為の反動を生み出してくれるのはロッドなので、いくらリールのスプールの回転性能が滑らかでも、それだけではリグを飛ばすことはできません。

軽量リグの飛距離を稼ぐには、ロッドの仕事が一番大事な要素だと理解させてくれたロッド。

それが【INX label × Fishman FXB-TS79UL Tres SABIO】でした。

見た目の仕様上は】、【Fishman Beams inte 79UL】と何が違うの?という感じですが、実際のモノはかなり違うと明言できます。


とは言え、リールも十分凄い!


さて、ベイトフィネスタックルにおいてはロッドだけでなく、勿論リールも重要です。

リールについてもロッド以上にいろんなリールをベイトフィネス用として使ってきました。

覚えている範囲で挙げてみると

・ダイワ リベルトピクシー

・ダイワ T3 Air

・ダイワ アルファス Air

・シマノ アルデバラン

・シマノ アルデバラン BFS
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・シマノ カルカッタコンクエスト BFS
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・アブガルシア Revo SX

結構いろいろ使ってきてますね (^^;;

そして今は【アブガルシア Revo ALC BF7】に【キャリルオリジナル KTF KAHEN フィネススプール】の組み合わせに落ち着いています。
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アルデバランやコンクエストBFSでもキャリルさんのKTFフィネスチューンドスプールは使ってきました。

それぞれに素晴らしい性能でしたが、軽量リグをストレスなくキャストできるリールとしては現在の組み合わせが一番かな?と感じています。

ベイトリールにおいて最大の難点・デメリットはバックラッシュの存在です。

これを回避する為に、各社さんから遠心ブレーキやマグネットブレーキ、もしくはそのハイブリッドモデルなどが投入されていますが、これらは『ブレーキ』と言うだけあってあくまでも『スプール回転を止める(制御する)』機能になります。

しっかり止めれば当然バックラッシュは発生しにくくなる訳ですが、その代償として飛距離が落ちてしまいます。

実釣で自分の要望する飛距離を確保する為に一番大事なのは『スプールがより軽く回り始めてくれる』ことだと最近は実感しています。

よく、釣り具屋などで展示されているベイトリールのスプールを親指で弾いて『回転がどのくらい続くか』を確認されているシーンを見かけますが、ラインも巻いていないのにいつまでもスプールが回り続けるリールは一番バックラッシュしやすいリールと言えます。

本来ならキャストされたルアーにラインが引っ張られ、その力で回転するのがスプールなので、ルアーに引っ張られてもいないのに回り続けることはスプールの過回転=バックラッシュが発生しやすいことを意味します。

スプールが抵抗なく、ストレスなく回転するのは、ある意味最低条件であり、実は早く回転が止まるリールがバックラッシュしにくいリールなのです。

ルアーが飛んでいる(=ラインを引っ張っていってくれている)時はスムーズにラインを送り出してくれて、引っ張る力が弱まる(着水点に近づいてルアーが失速する)とスプールも回転を止めてくれる。

これが実現できるリールこそが、バックラッシュしにくいリールになります。

では、スプールの回転をブレーキをかけずに早く止めるにはどうすれば良いか?どんな状態になっているのが良いのか?ですが、これが所謂『回転慣性力の小さなスプール』ということです。

この回転慣性力を弱める為に、各社がこぞって取り組んでいるのが『スプールの軽量化』なのです。

自重の重いスプールはいつまでも回り続けようとしますが、自重の軽いスプールは回転させる為の負荷がなくなればすぐに止まってくれます。

大手メーカーの純正品でもかなりの軽量化が進んでいますが、更に軽量化を求める中でブランキング(肉抜き)処理などがされたサードパーティ製品もいくつか出されています。

このサードパーティ製品は純正品よりも更に軽さを追及しており、使い方を間違うとスプールが変形するなどのリスクを負いますが、多くのアングラーがいろいろな使い方をすることを想定して使われる純正品よりも突っ込んだ加工・工夫がなされており、高性能と言えます。

Office ZPIさんやヘッジホッグスタジオさん、そしてアヴェイルさんなどが有名ですが、キャリルの製品はオーナーの沢村プロ自身が設定を煮詰めて製品化されていることもあり私の中では一番使いやすいスプールという印象を持っています。
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と言うことで、クセのあるスタイルの釣りをするには、マニアックと言われる領域にまで足を突っ込まないといけないので、安易に皆さんにおすすめできるものではありませんが、関心のある方は是非突き詰めていただければと思います。

私もまだまだ突き詰めている最中というところです。

さて、最後にブレーキの性能について少しだけ触れておきたいと思います。

ブレーキについては先に書いた通り、強くかければバックラッシュの呪縛からは逃れられますが、飛距離はどの分落ちてしまいます。

キャスト直後の一番スプール回転数が高い時には強めにブレーキがかかり、ルアーが空気抵抗や重力の影響で失速していく過程ではブレーキが弱く働いてくれるのが、飛距離を無駄なく伸ばす最適な状態です。

その為に、シマノのSVSやダイワのマグフォースなどはブレーキ力が状態に合わせて変わるような工夫が凝らされており、各社の技術の結晶が具現化されているところかと思います。

遠心ブレーキが良いのか?マグネットブレーキが良いのか?という議論はよく聞くところですが、ピッチングなどの初期パワーが小さい投げ方などでは遠心ブレーキの方が飛距離を稼ぎ易く、フルキャストするようなキャストではマグネットブレーキの方が制御し易いという印象です。

しかし、これ以外の第3のブレーキ力として『人間のサミング』がありますので、リールの性能とアングラーの技量の組み合わせの中で使いやすいと感じるものが、その人にとって合っていると言えるものなので、最後は使ってみないと答えは得られない世界かと思います。

以上がベイトフィネスタックルのリールに関する考察でした。

最近のベイトフィネスタックル事情 まとめ


と言うことで、久々に文章主体の記事となりました。

こないだも釣り仲間で飲んでいて、ベイトタックルに対する想いの話しになりましたが、単純に良し悪しで整理できない好みの問題が出てくるのがベイトタックルかと思います。

ラインを送り出す、そして巻き取るということだけに特化して考えるならスピニングリールの方が優れていると思えるところもありますが、スピニングリールにはラインの侵入角とは垂直に巻き取るという性質上でラインのヨレが発生しやすいというデメリットもありますし、スプールにラインを巻き込む前にベールアームを介しているので巻き取る力についてはベイトリールの方が勝っています。

また、釣りの動作の中でも、キャスト後にはラインを巻き取るだけでなく、再び送り出すという動作が発生したりもしますが、この動作をラインコントロールをしながら行えるというのもベイトリールの利点。

しかし、扱うリグが軽い場合はスピニングリールでないと思うとおりにラインが出せないということもあります。

それぞれに長所・短所がある中で、定量的にメリットを表せない部分で、ベイトタックルに拘るアングラーさんがいると言うのは、感覚や感性の面でベイトタックルが魅力を持っているのかも知れないと考えたりします。

実際、最近ではより多くの釣りのジャンルにて、ベイトスタイルが広がってきているのは事実かと。

これには、技術の進歩で過去には実現できなかったハイギア化がベイトリールでも実現できるようになってきているというのも背景にあるかもしれませんが、それを求める人が居るから製品が進化する、ということもまた言えるかと思います。

と言うことで、ベイトフィネスタックルに関する考察は終了します。

また実釣の中で感じたことや得られた情報はこちらでもどんどん公開していきたいと思いますので、引き続き私の迷走するベイトフィネス探求にお付き合い頂ければ嬉しい限りです。

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