こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
今回は具体的な道具についてではなく、ソルトのライトゲームにおけるベイトタックル利用について改めて考えてみる記事を書いてみようと思います。
というのも、ソルトのライトゲームの先駆者として有名なLEONさんこと加来匠さんがYouTubeにアップしている初心者向けのベイトソルトの準備に関する動画を見て感じたことがあるからです。
LEONさん自身が代表をされているINX LABELからライトゲーム用のベイトロッドをリリースされており、ライトゲームをベイトタックルで楽しむことを広められているところですが、ライトゲームをベイトタックルでやる上でのリアルなハードルや注意点について、動画の中で真摯に説明されていました。
私もなんだかんだで10年くらいはソルトでのベイトタックル使用をやってきています。
私の場合はライトゲームだけでなく、シーバスもベイトタックルで楽しんでいますが、ベイトタックルを使う上で、メリットもたくさん感じていますがデメリットも正直感じているところがあります。
そんな感覚と、LEONさんの解説されるライトソルトでのベイトタックル使用に関する解説や注意点がめちゃくちゃマッチするものでした。
と言うことで、私のブログを見て頂ける方は限られているところではありますが、ソルトにてベイトタックルを使ってみたい、もしくは使ってみてるけど上手く使いこなせていない方は、お時間のある時にちょこっと見て頂いて、何かヒントを見つけてもらえれば幸いです。
実際に記事を書き始めてみて、非常に長くなりそうなので、2部構成で記事にしてみたいと思います。
誰でも簡単に、いきなりできるものと思うなかれ
LEONさんの解説はわかりやすくて素晴らしいので、後ほど動画へのリンクも掲載しますが、LEONさんの解説の中に無く、私が注意しているところもこちらの記事では補足させてもらいたいと思います。
まず、ライトゲームでベイトタックルを使用する為には、それに特化した専用のタックルが必須であることは皆さんご認識のところかと思います。
それは、スプール慣性力を最大限小さくする為の小径スプールを利用したリールであったり、同じく慣性力を小さくする為に軽量化されたスプールを搭載しているリールが必要であったり、軽量リグを利用できる(この”利用できる”という点は後ほど詳しく説明します)ロッドであったりと、釣りを成り立たせる為の最低限の道具立てが絶対に必要ということです。
しかし、本当に意識しないといけないことは、道具が揃ったところでスピニングタックルのようにいきなり釣りはできない、ということです。
では何が問題・ハードルなのか?と言うと、ベイトタックルの場合はバックラッシュせずに安定して釣りに集中できるようになる為の慣れが必須であり、その為には練習も必須だと言うことです。
スピニングタックルでも初心者はもちろんキャスト練習は必要です。
しかし、スピニングタックルで、不慣れが故にミスキャストしても何も問題は起こりません。また、巻きなおして投げなおせばいいだけの話しです。
ベイトタックルの場合、致命的なミスキャストをするとリカバリ不能なバックラッシュが発生し、その日の釣りがパーということになりかねません。
LEONさんも釣り場に行く前に、練習で100%ミスなくキャストができるようになって、釣り場でトラブル最小限で釣りができるくらいだと言われています。
これは練習で何となく投げれるようになればいいレベルではなく、ある程度ウェイトの幅を持たせつつしっかり練習しないといけないことを意味しており、まぁまぁハードルが高く根気のいる準備が必要ということになります。
しかも、これは、デフォルトでバックラッシュしにくいと言われている最新のベイトリールを使うこと前提の話しであり、裏を返せば最新のベイトフィネス専用機を利用しても慣れていなければバックラッシュするということを意味しています。
よく、Youtubeの動画などで、キャストした後に親指でのサミングを全くしない”ノーサミング”でバックラッシュしないところを見せる動画が多いと思います。
これは決してウソではないのですが、ロッドの振り方など、ベイトフィネスに合ったキャストの基本が身についている人がやるから簡単そうに見えるだけで、ベイトタックルを使ったことが無い人がいきなり同じことができるかと言うと、ほぼ無理かと思います。
ここが、少し前の記事で書いた”勘違い”させるメーカー側の不誠実の問題であり、ハッキリと”いきなりは使えない”ことをメッセージするLEONさんなどは誠実だと思います。
LEONさんは動画の中で『5gから始めてください』と言われています。
ある程度ベイトフィネスに慣れた人であれば、5gはもはやフィネスではないでしょ?と思うところですが、慣れない人は5gでもミスなく投げれるようになるのには時間が必要ということです。
ましてや、1g前後となると、更に異次元の世界とのコメントも。
この異次元具合も、実際に軽量リグを投げたことがある人でないと、何が異次元なのか?もわかりにくいくらい特殊だと思います。
と言うことで、まずは”道具だけ揃えれば誰でもすぐにできる訳じゃない”というところをご理解いただきたくて冒頭の記載としました。
では、ライトソルトのベイトフィネスを構成するいろいろな要素(リール、ロッド、ライン)を踏まえつつ、それぞれの詳細な考察をしてみたいと思います。
ベイトフィネスリールについて
まずは、一番影響が大きいリールについて書いてみます。
動画の中でLEONさんがダイワの”Airシリーズ”の中の【ダイワ20アルファス Air】をベースにかなり詳しく細かく書かれていまし、私は”Airシリーズ”のリールは使ったことが無いので詳細は書きませんが、現時点でライトベイトソルトを一番簡単に成立させることができるのは”Airシリーズ”のリールだと思います。
”Airシリーズ”で現行機種として入手できるのは【スティーズAir】【アルファスAir】そして2023年に10年の時を経てリニューアルリリースされた【ダイワ 23 SS Air】の3機種になります。
ベイトフィネスの黎明期には、クラッチを切るとサムレストごと持ち上がる、現在のTWSのベースとなる”T3 Air”というベイトフィネス機もありましたが、最新では前述の3機種が現役ということになります。
また、リールのボディ素材の関係で淡水専用とソルト対応がわかれてきます。
スティーズはあくまでバス用フラッグシップ機であり、リール重量を下げる為に軽量素材のマグネシウムが使われているのでソルトの使用は推奨されていません。
なので、ボディ素材がアルミニウムのアルファスAirがソルトシーンで一番安心して使える機種ということになります。
【23 SS Air】もソルト対応ですが、お値段がアルファスAirとはかなり違うので、エントリーしやすいのはアルファスAirということになります。
ブレーキシステムについて少し詳しく書いておくと”Airシリーズ”は基本はAirブレーキシステムと言って、ダイワのSVブレーキやマグフォースブレーキと少し異なる仕組みのブレーキシステムなのですが、【23 SS Air】については全く新しいブレーキシステムとなる”SS MAGFORCE”というブレーキシステムが採用されており、更に軽量ルアーをキャストしやすい性能となっています。
なので、予算があって、今後も本気でライトゲームでベイトタックルを使う気なのであれば【23 SS Air】は最もホットなリールだと思います。
20アルファスが出たタイミングでは、ダイワの最近のウリである”ハイパードライブデザイン”が出ていなかったので、20アルファスには搭載されていませんが、【23 SS Air】には”ハイパードライブデザイン”が採用されているので、剛性感なども良くなっていると言うインプレ記事や動画もよく目にします。
と、結局、ダイワのリールのことを長々と書いてしまいましたが、シマノではベイトフィネス用のリールとしては”BFSシリーズ”があります。
【カルカッタ コンクエスト BFS】は既に2代目に突入していますし、ロープロファイルのリールでは”22アルデバラン BFS”があり既に2代目ですし、廉価版の”21 SLX BFS”があります。
22アルデバランなどでは、29mm径の小径&軽量スプールが採用されており、こちらのリールを使ったソルトベイトフィネスの解説動画もよく見ます。
シマノのベイトフィネス向けのブレーキシステムである”FTB”は、マグネットなどを搭載したブレーキに関わるパーツが全てリールのサイドプレート側に装着されているので、スプール自身が非常に軽くなっているというメリットがあります。
私が愛用している【TSURINOYA ダークウルフ KF-50SL】もパクリではありますがFTBを搭載しており、スプールは30mm径ですが軽量リグをある程度操作できるのは先日の釣行記の通りですので、FTBもソルトのライトゲームのベイトフィネス機として十分使えるポテンシャルがあるのは間違い無いと思います。
現時点でライトゲームを意識して入手するなら、メーカー公証でソルト対応となっていることも含めて”22アルデバラン BFS”の一択だと思います。
丸形クラシックデザインが好きな方はコンクエストBFSもいいかとは思いますが、リールの自重が200g近くあるので、最近の軽量ベイトフィネスロッドとの相性・バランスを考えると少し難ありかもしれません。
最後に、ベイトリールと言えばアブ・ガルシアも無視できません。
実際、最新の製品ブランドである”ZENON ゼノン”シリーズでは、【AbuGarcia ZENON LTX】がベイトフィネス機としてリリースされています。
ロキサーニシリーズとRevoシリーズの後継機種という感じですが、本体重量は150gでスプールは径が30mm、幅が22mmということで、国産メーカーのベイトフィネス機に肩を並べる機種というところです。
トモ清水さんが実際にこのリールを使ってベイトアジングをされている動画もありますが、ここは後で記載するロッドとの相乗効果で成立している感じがします。
『どうしてもAbuが好き!』という方はZENONでいいかと思いますが、バス釣り用ではなくライトソルトのベイトフィネス機として考えるなら、第一候補にはならないリールではないか?というのが私個人の見解です。
価格もフラッグシップ機ということで、決して安い訳ではなく、メーカー希望価格ベースで45,200円(税抜)というところです。
最後に機種関係なく注意した方がいいポイントを書いておきたいと思います。
これはベイトフィネス用のラインの巻き方としてよく言われることですが、スプールいっぱいまでラインを巻かないことです。
これは、ベイトリールについてはスプール重量が軽い方がスプールが回転する慣性力をおさえる(小さくする)ことができるので、巻くラインの量は必要最小限にすることがバックラッシュの発生を回避する重要なポイントになります。
また、LEONさんはバックラッシュ回避の観点でスプールの重量を下げることのメリットを話されていますが、スプールを軽くするメリットは飛距離の面でも大きく影響します。
それはスプールの立ち上がりの良さです。
ベイトフィネスリールのスプール径が小さい理由は、キャスト動作直後にスプールが軽い力で回り始めることができる点に注目されているからです。
スプール径が小さいことでスプールの回り始めも良くなりますが、スプールが軽いこと自身でもその効果は高くなります。
PEラインは非常に軽いラインなので、フロロカーボンラインほどのインパクトはありませんが、それでも糸巻き量は少ない方がスプールは軽くなります。
なので、糸巻き量は必要最小限にすることがおススメになります。
ベイトアジングは極端に短距離戦になりますが、メバリングやボトムロックフィッシュ狙いなどでも30mも投げられれば十分なので、スプールに巻くラインは50mも巻いていれば十分です。
ただし、実釣範囲ぎりぎりのラインしか巻いていないと、高切れなどで本線まで切れてしまった場合などに一気にラインが足りなくなってしまいますので、現実的には70m~80mは巻いておいた方がいいというのが私の認識です。
因みに、LEONさんはPEラインは軽いので100mまでは巻いても問題無いと言われています。
なので、実際にラインを巻く場合は、購入するラインの糸巻き量で調整するのがベストだと思います。
一般的なPEラインは150m巻き、200m巻きが多いと思います。
150m巻きの場合は、半分の75mを1回で巻くようにすれば、1スプールで2回使えることになります。
200m巻きの場合は、少し少ないですが65m~70mくらいを巻くようにすれば、1スプールで3回使えることになります。
PEラインはモノフィラメント系のラインのように、使っている間にヨレてくることも少ないですし、素材自身が水を吸うなどして劣化することも少ないのですが、細い原糸を編んであるが故に原糸が痛んで切れてくるとササクレ状態になり、ラインの強度は一気に低下してしまいます。
これは釣りをしている間に護岸や岩などにラインが当たっても発生しますし、プチバックラッシュの修復時に指やツメなどで引っ掛けて原糸を切ってしまうこともあります。
なので、ある程度の釣行回数を重ねた場合は、見た目的にまだ使えそうかな~と思っても、巻きなおした方がいいと思います。
以上が、ライトゲームで使い易いリールと、そのリールへのラインの巻き方に関するポイントのお話しでした。
ライトソルトのベイトフィネス考察 Part1 まとめ
と言うことで、ある程度はまとめて書いたつもりでしたが、リールだけでも十分長くなってしまいました。
リールだけでも書きたいことが山ほどあるので、これでもまだ書き足りていないくらいですが、あまり長くなると読んで頂いて皆さまにも負担になるので、今回はこれくらいにしておきたいと思います。
この続きとしてPart2はロッドとラインについて書いてみたいと思います。
ベイトフィネスの釣りはタックルバランスが非常に大きく影響することは、これまでの記事でも何度もお伝えしてきたところです。
リール、ロッド、そしてラインそれぞれの特性をうまくバランスをとってあげることによって釣りの快適性をより高めることができますので、是非、Part2も含めて見て頂けばと思います。