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【タックル検証】バスフィッシングにおけるPEラインの可能性

こんにちは!

いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。

今回はバスフィッシングにおけるPEラインの使用について書いてみたいと思います。

 ソルトのルアーゲームではスタンダードなPEラインですが、バスフィッシングではあまり使う人は居ないイメージのPEライン。

 デメリット先行イメージのPEラインですが、デメリットも意識つつ使えば多くのメリットが存在します。

 実際に使ってみて感じるPEラインの特性と釣りでの影響について、少しでも知って頂きたいという想いで書かかせて頂きます。

 では、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。

まずはPEライン利用のメリットから

さて、まずはメリットから書いてみたいと思います。

そもそも、この記事を書いてみようと思ったのは、仕事先の釣り仲間との会話がきっかけでした。

その方は、昔はバスフィッシングから釣りを始められているのですが、最近ではティップランのエギングメインという状況。

もちろん、スピニングタックルにPEラインというスタイルです。

しかし、最近、バスフィッシングに改めて目覚めたとのことで、行きつけの釣具屋さんにフロロカーボンラインを勧められて、フロロカーボンラインの4lbを巻いて釣りに行ったそうです。

そして『ルアーが飛ばないがどうすればいいか?』との質問を受けました。

バスフィッシングをしたことが無い訳ではないので、キャストの技術の問題では無いはず。

詳しく話しを聞くと、少しルアー(ワーム)のウェイトが軽かったようです。

それに輪をかけて、4lbというライン選択。

フロロカーボンラインはルアーフィッシングで使うラインの中でも一番硬いラインなので、キャスト時にスプールから放出される螺旋状のラインがガイドに当たって失速します。

因みに、この抵抗影響は明らかにベイトリール使用時よりも大きなものとなります。

という仕組みを説明し、軽いルアーで飛距離を確保する方法としてPEラインをお勧めしてみました。

ソルトではPEラインを使っているアングラーさんでしたが、バスフィッシングでPEラインを使うというイメージには至らなかったと言われました。

釣具屋さんの店員さんも、バスフィッシングをすると言っているのに、PEラインを勧めるようなマニアックな人は少ないかと(笑)

ということで、とりあえず、ソルトで使っている0.6号のPEラインを使って釣りに行ったところ、驚愕の飛距離アップが体験できたそうです。

PEラインは一番しなやかなラインなので、スピニングリールで使うとライン放出時の抵抗が激減するので大きなアドバンテージを得ることができるのです。

また、PEラインは編み糸なので、フロロカーボンラインよりも細いラインを選択しても、強度はフロロカーボンライン以上の強さを確保することができる点もメリットです。

同じフロロカーボンライン同志でも、細い方が飛距離は稼げることを考えると、しなやかさと細さという2つのメリットを享受することができるのです。

更には、PEラインは伸びが少ないので、遠投した先で得られるバイトを感知できる能力もアップします。

こうやってメリットだけを挙げていくと、PEラインを使わない手は無い、という感じがしますよね?

しかし、この次に書きますが、当然のようにデメリットも存在します。

因みに、私がPEラインをお勧めしたこの方は、そのデメリットもソルトの釣りの経験にてクリアし、理解できているからこそのアドバイスでした。

では、次にデメリットについて書いてみたいと思います。

理解していれば軽減&回避可能なデメリット

次に、PEラインを使用する上でのデメリットです。

まず、一番のデメリットはリーダーシステムを組まないといけないという点です。

メインラインのPEラインに張りやコシが無いため、ルアーを直結するとラインがルアーに絡む頻度が高くなることと、PEラインに伸びが無さ過ぎるのでフッキング時にアワセ切れを起こしやすいので、ショックの目的も含めてモノフィラメント系のラインをリーダーとして結束する必要があります。

このPEラインとリーダーの結束方法は何種類もありますが、どの結束方法を使うにしても、スッポ抜けを起こさないように確実に結束できる必要があります。

せっかく魚をヒットさせてもリーダーの結束がスッポ抜けてしまえば取り逃がしてしまいます。

と言うことで、第一のデメリットは、確実に結束ができるように習熟する必要があるという点です。

因みに、太いPEラインと太いモノフィラメントラインの結束は比較的簡単で成功させ易いのですが、細いライン同志の場合は編み込みが上手くいかない場合が多発するので、繰り返しになりますが確実に結束できるように練習して習熟する必要があります。

因みに、私のお勧めは『FGノット』になります。

ノットについての記事は、私のブログの中でも一番の人気記事になります。

ノットに関する記事はこちら

継のデメリットとしては、風に弱いという点です。

ラインの中では一番比重が軽いラインになりますので、風が吹くと激しくラインが流されます。

向かい風や追い風ならあまり影響がないのですが、一番キツイのが横からの風。

ラインが大きく弧を描いてハラんでしまうので、ルアーのトレースコースが確保できなくなってしまいます。

これは、ルアーを通すコースが重要なシーバスフィッシングでは何度も辛い目に遭わされました。

ハラんだラインが護岸や橋脚に擦れれば、そこでラインブレイクのリスクも上がってしまいます。

また、ラインが風で押されると、リールを巻いていないのに、ラインの流された方向へルアーが引っ張られてしまいます。

狙ったポイントでリグを止めておきたいシーンが多いバスフィッシングなどでは、これも大きなデメリットになってしまいます。

このラインが流されるというデメリットを回避する為には、ルアーのウェイトを重くするしかなく、自ずとルアー選択の幅が狭くなってしまいます。

最後に、比重と関連するデメリットとして、ラインが沈んでくれない為にディープの攻略が難しいということです。

ソルトルアーゲームではPEラインはディープ攻略に向いているというイメージがありますが、それはルアーを遠投しないバーチカルな釣りをする時の話しです。

確かに、深いエリアが狙いのタナとなる釣りにおいては、伸びが少ないというPEラインのメリットが存分に発揮されるシーンではあります。

しかし、バスフィッシングのように前に向かって遠投する釣りの場合、リグが着底してもラインは中層に浮いている状態になるので、そこからリトリーブしてリグを引っ張ると、リグが上方向に浮き上がってしまいます

こうなると、ディープのストラクチャーを狙うようなスタイルの時にはストラクチャーをタイトに狙えなくなってしまいます。

また、ノーシンカーなどの軽いリグを沈ませる場合も時間がかかってしまい、釣りが非常にスローで効率の悪いものになってしまいます。

なので、全体的に水深の浅い野池やリザーバーの浅いゾーンをメインに狙う時にはPEラインの比重の軽さという問題が顕在化しにくいのですが、ディープを攻略したい時には、やはり比重の重いフロロカーボンラインが有利ということになります。

以上が、私が感じているPEライン使用時のデメリットとなります。

リールの違いによるライン選択のポイント

では、最後に、スピニングリールとベイトリールそれぞれに合ったPEラインの選択方法について書いておきたいと思います。

まず、PEラインは編み糸である為、何本の原糸で編まれているか?が大きな違いになります。

トラウトなどの管釣り用には、3本編みなどのラインもありますが、主には4本編み、8本編み、16本編みなどになります。

一般的には編み数が多くなるほど製法が難しくなるのか?値段も高くなります。

16本編みなどはかなりの高額ラインになります。

では、編み数が多いと何が良いのか?ですが、編み数が多くなればしなやかさがアップします。

元々しなやかさが売りのPEラインではありますが、編み数が多くなると、手で触ってもわかるくらいしなやかさやシルキーさがアップしていきますので、結果として飛距離を確保し易くなるというメリットが発生します。

また、メーカーにより程度感は変わりますが、編み数が多い方が同じポンド数でも細いラインができます。

ここまで書くと、編み数が多く、値段の高いラインの方が使い易くて有利、というようにも見えますが、必ずしもそうだけではないという実情が存在します。

編み数が多くなると、使っている間にラインが潰れてどんどん扁平に変形していきますので、これが原因でラインがラインに噛み込む事象が発生しやすくなります。

ラインの噛み込みが発生すると、当然ライン放出時の抵抗が増える訳ですから飛距離ダウンに直結します。

最近のスピニングリールではクロスラップなどの巻き方がメインになっているので、スピニングリールではライン同志の噛み込みは軽減されてきているかと思いますが、ベイトリールを使う場合は編み数が多いラインを使うほど噛み込みが発生する確率は高くなります。

このベイトリールでのラインの噛み込みを軽減・回避する方法としては、①編み数の少ないラインを使うこと、と②ある程度コーティングのしっかりされたラインを使うこと、そして③2号以上の少し太目のラインを選ぶこと、がポイントだと感じています。

これは、ソルトのシーバスゲームをベイトタックルでやるようになり、最初はバックラッシュなどのライントラブルに加えて、ラインの噛み込みが原因となる高切れなども多く経験したのですが、前述のことを意識したラインを使うようになってからはほぼトラブルを回避することができるようになりました。

ベイトタックルでヘビキャロなどウェイトの重いリグをフルキャストする場合、ラインの噛み込みがあればほぼ100%高切れしてしまいますので、是非試してみて頂きたいと思います。

なお、③の太目のラインを使うことの他のメリットとしてはバックラッシュが発生した時も余程ひどくない限り回復できるという点も付け加えておきたいと思います。

最後に、スピニングリールの場合は、バスフィッシングなら0.6号を中心に選んで頂くのがベストかと思います。

PEラインでバスフィッシング まとめ

ということで、バスフィッシングでのPEライン活用法のご紹介でした。

かなり前から、スピニングでカバーを狙うパワーフィネスや、提灯釣りを得意とする方には使われていたPEラインですが、あくまでも特殊な用途限定というイメージが強かったかと思います。

しかし、最近ではラインの改良も進んでいることと、ソルトゲームからバスフィッシングに入ったり、戻ってこられる方が多くなっていることがPEライン利用の普及に影響しているのではないか?と思います。

例えばですが、村上晴彦さんなども、現在進行形でソルトのルアーゲームをこよなく愛して楽しんでおられるので、ソルトの延長で違和感なくPEラインを導入されているように見えます。

なので、村上さんが監修するロッドは、PEラインを使った時にも快適にキャストができる設計になっています。

私自身も、バスフィッシングメインの時は、リーダーを使う釣りそのものへのご縁が無かった為、リーダー装着必須のPEラインタックルは敷居の高さを感じました。

しかも、ラインを巻くと、ラインがガイドに擦れる音(キュルキュル音)も独特で、どうもなじめませんでした。

しかし、ソルトのシーバスゲームをやるようになり、そんな苦手意識は完全に無くなってしまいましたし、ノット結束への負担感も感じなくなってしまったので、今だからこそ気兼ねなくPEラインを使えるのではないかと思います。

メバリングなどでは、超極細の0.2号や0.18号などのPEも使っていましたので、細いPEラインでのFGノットもほぼミスすることなく結束ができるようになりました。

ベイトタックルにおいても、陸っぱりからのヘビキャロなど飛距離が欲しい釣りにおいては、PEラインを使いこなすことで更に10m 先、20m先のポイント攻略ができるようになります。

最後に、PEラインのデメリットのところで紹介した比重の軽さについてですが、最近では敢えて比重を大きくした、沈み易いPEラインも登場しています。

最近と言っても、確か3年くらい前に登場したラインですが、【YGKよつあみ エックスブレイド オードラゴン】というラインです。

私も発売当時はチニング用に導入したことがありますが、当時のソルトゲームではあまり高比重の恩恵を体験できる釣りがありませんでした。

河川や港湾部のズル引きチニングはシャローがターゲットですし、シーバス狙いなども、ナイトゲームのミノーやシンペンの釣りはほぼ表層から少し下くらいがターゲットレンジなので、ラインが沈んでくれるメリットをあまり体験できませんでした。

しかし、バスフィッシングのように止水域中心で、スローな釣りをする場合には、ラインがしっかり沈んでくれるという特性は大いにメリットとなる効果を発揮してくれるかと思います。

今となっては、多くのラインメーカーからありとあらゆる種類のPEラインがリリースされています。

ひと昔前は、ライギョ釣りや琵琶湖のウィードエリアのパンチングのようにとにかくパワーが必要な時専用というイメージのPEラインですが、ライトゲームも含めていろいろな釣り方に導入が広まっています。

全てのタックルをPEラインに、という訳にはいかないかと思いますが、PEラインの特徴(特にメリット面)が活きてくる釣りには是非導入してみて頂ければと思います。

因みに、PEラインは軽さのメリットを活かせば、ベイトフィネスには非常に相性の良いラインであることを付け加えておきたいと思います。

こちらのブログでも、極細PEラインでのベイトフィネスの記事を多数アップしておりますので、参考になるところはパクって頂ければ幸いです。

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