こんにちは!
大寒波に襲われている今週です。
昨日は、今週唯一の出撃タイミングか?と思っていたのですが仕事が忙しくて出撃叶いませんでした。
そんな中、先週の首都圏でのフィッシングショーに釣り友さんが行ってきたと言うことで、2018年のNEWリリース製品をいくつか見てきたとの報告がありました。
リールで言えば、18ステラと18イグジストが熱いのですが、特に18イグジストはデザインも良く、いい感じとのコメントをいただき、改めてダイワのホームページを見に行くと、18イグジストの全ての情報がベールを脱いでアップされていました。
確かに、パっと見のデザイン的には、18ステラよりも18イグジストの方が入ってくるものがあるな~と感じていたのですが、実際に見た感じも良かったとのこと。
私的には2月頭の大阪フィッシングショーを見に行く予定で、その場で実際に触ってみたいとは思いますが、その前にアップされている情報から18イグジストについて検証してみたいと思います。
ミッション定義されている機能面での拘り
まずはダイワの商品紹介ページを見ていて目についたのが18イグジストをリリースするに当たってのSPIRITとして『ANSWER 9』と『MISSION 4』という項目でした。
『ANSWER 9』は、開発に関わった企画者、設計者、プロダクトデザイナーに対してヒアリング形式で質問を投げかけ、その想いを回答するストーリーで構成されています。
ダイワのフラッグシップ機を手掛けるにあたっての考えや思い入れ、そして苦労話しが掲載されています。
この情報は、18イグジストが出来上がる背景を知りたい方は見てみると面白いのではないかと思いますが、ここでは細かくは触れないことにします。
ダイワのホームページにてご確認ください。
そして、『MISSION 4』ですが、こちらはダイワの60年の歴史を背負って市場投入されるリールとして、果たすべき使命・命題(MISSION)が反映されている機能面について解説されています。
一つは、LT(Light & Tough)コンセプトを実現する為に追求された軽さへの挑戦です。
後で18イグジストの諸元も掲載しようと思いますが、フィネスカスタムの1000番で150g。2000番でも155g。
これはこれで凄く軽くて驚くのですが、真の驚愕は更に上の番手のリールです。
オリジナルモデルの2500番でも180g、3000番で185g!!
これって、下手すると数年前の機種なら1000番台の重さです。
素材で得られる軽さにはそろそろ限界が来ている感じがしますが、そこを構造の見直しにより更に深堀りしています。
後で触れますが、モノコックボディにより、構成するパーツも減り、ビスなどの部品も無くすことができた影響で恐ろしく軽いリールが出来て上がっています。
まさに浮き上がっているイメージも伊達ではない感じですね。
続いて回転ノイズを排除する為のエンジン部での精度の向上。
まさに巻き感度を支えてくれるのは精緻な巻心地です。
ハンドルを回す。
ローターが回ってラインを巻き取る。
この動作の中にギアの接触ノイズや、ローターの回転のブレなどがあると、魚がバイトする前のわずかな変化を感じることができません。
魚が食いついて(バイトして)しまえばロッドなどから反応が得られますが、まだバイトしていない状態で水中の状況を一番手元に伝えてくれるのはリールです。
そんなリールの役割を、非常に高い次元でこなしてくれることで、アングラー側は1段も2段も釣りが上手くなったように錯覚するのではないでしょうか?
極論を言えば、1000円のリールでも魚は釣れますが、釣りの精度そのものを引き上げてくれるアイテムになるのが精度の高いリールだと思います。
そんなリールの役割に、とことん拘ることが第二のMISSIONとして掲げられている点は、そのコンセプトに共感できるところです。
3点目のMISSIONは、キャスト性能・操作性向上への拘りです。
飛距離の向上とトラブルレスを両立させながら射程距離の限界を越え続けてきたDAIWAが、18EXISTでたどり着いたのが「Long Cast(LC)-ABS」。
ライン放出時のスプールとの接点の位置と大きさを改良し、トラブルレスかつ抜けるようなキャストフィールと史上最長の飛距離をもたらすことに成功した。
このコンセプトの中には、魚を掛けた後のやり取りに優位性をもたらすATDも含まれていますが、ATDは既にほぼ全てのダイワのリールに搭載される勢いで普及しており、今更の目新しい機能ではありません。
当然、イグジストには高いレスポンスを実現するドラグワッシャーが採用されることとは思いますが。
しかし、これよりも、新しい機能である『LC-ABS』が注目です。
ABS(アンチ・バックラッシュ・システム)は、かなり昔からダイワのスプールに適用されており、確かにライトラインでも、シーバスなどのPEラインでもバックラッシュ率を格段に下げてくれています。
これに加えて、ラインとスプールとの接点に注目して改善された『LC-ABS』はルアーフィッシングにおいて大きなウェイトを占めるキャストする作業にメリットを発揮してくれると感じます。
飛距離の出ないリールで飛ばそうと思うと、それだけ力を入れてロッドを振り抜かないといけません。
力を入れる分、キャスト精度(方向性の精度)は落ちてしまいます。
しかし、軽く投げても飛んでくれるリールであれば、より高い精度で魚の居るであろうポイントへアプローチすることができ、結果として魚をヒットに持ち込める確率が上がることになります。
また、よく『竿抜け』と言う表現が使われますが、まだ誰も攻めていない(届かない)ポイントを攻めることができるのも魚とのコンタクトの機会を増やしてくれる要素だと思います。
気持よく、トラブルなく飛んでくれること。これは釣り人にとって大きな武器になること間違い無しです。
最後に、第4のMISSIONはENIDURANCE(耐久性)です。
ここはやはりと言うか、マグシールド押しです。
磁性により半永久的に存在できるマグオイルの壁で、リール内部への海水や埃の侵入を防ぐDAIWAのオンリーワンテクノロジー「マグシールド」。
2010年に発表したこの画期的な技術は、発表以来ラインローラーへの搭載・ボールベアリングへの搭載と深化し、修理件数の激減という事実をもって高い耐久性を証明し続けている。18EXISTではピニオン軸とラインローラーにマグシールドを採用し、ドライブギヤ両端にはマグシールドボールベアリングを搭載。もはや18EXISTに恐れるべき過酷はない。
敢えて『修理件数の激減』という記載をされているところが、評判を意識していますね。
商品紹介サイトにマグシールドがどこで使われているのかがわかり易いように分解見取り図が掲載されています。
イメージでは判っていても、実際にリールのどこにマグシールドが使われているのかはなかなか見る機会が無いのが現状。
この図を見れば、リールの中心部は全てマグシールドで守られていることがわかるかと思います。
マグシールドにはネガティブな意見もありますが、2010年にリリースされてから既に7年以上が経過しようとしているテクノロジー。
スプールの回転軸に使われることで巻きが重くなるのはいかがなものかとは思いますが、ハンドル部も含めて内部への水の侵入がシャットアウトされることは、特にソルトゲームをやっているアングラーにとっては有り難い話しです。
上の図では、ズッポリと水の中に沈めていますが、ウェーディングなどをしていてうっかり水中にリールを水没させてしまうミスは誰にでもあるものです。
高価であり簡単に買い替えの効かないリールであるからこそ、ENIDURANCE(耐久性)は求められるべき機能なのかも知れません。
具体的な個々の新機能に着目
続いて、個々の新機能ついてみていきたいと思います。
まず最初は、『タフデジギア』です。
従来品で導入されていたデジギアⅡを更に進化させたギアがタフデジギア。
シマノでもその技術の適用が謳われている『冷間鍛造』で強度を保ちつつ、『マシンカット』を施すことで更にギアの精度を上げているものです。
素材についてはダイワお得意の『超々ジュラルミン』が使われており強度や耐久性が担保されています。
硬い素材のギアは、その特性のデメリットとして、使っていってもなかなかアタリが出ないという問題があります。
過去のダイワの『高強度ギア』では、巻き心地的に満足できなかったのですが、今回の18イグジストがどうなっているのか?
実機を触るのが楽しみです。
LTコンセプトのところで触れた通り、軽さに一役かっているのは間違い無いのですが、このモノコックボディによりメリットは他にも大きなポイントがあります。
それがビスなどの接合パーツを配置する必要が無くなったことで、内部空間が広く有効に使えるようになっており、同じボディサイズでも、従来より大きなギアなどがインストールできるという点です。
ベイトリールでも、巻き上げ力の向上や、巻心地の軽さを追求してギアが大型化しており、最近ではリール本体のハウジング部から外に大きくオフセットしているのが主流になっていますが、このギアの大型化という
メリットをリール本体を大きくせずに実現することができると言う話しです。
当然、同じ番手であれば、従来品よりも巻き上げる力はアップすることになります。
同じサイズのリールを使いながら、従来よりもワンランク上のターゲットと対峙することができるようになります。
正直、ライトゲームとしてはあまりメリットは感じませんが、シーバスアングラーが時々青物狙いをする時などに、いちいち新しくリールを準備しなくても対応・流用可能になるのは大きなメリットではないでしょうか。
次に注目するのは、『ZAIONエアローター』です。
ZAIONを利用したエアローターそのものはこれまでの製品にも導入されていますが、今回の18イグジストは新サイズが採用されており、巻はじめの軽さが更に向上しているようです。
巻く・止める、を繰り返す釣りでは、このローターの軽さや慣性力の小ささは大きなメリットとして使い勝手に跳ね返ってきます。
新しい設計のローターは、マニアックな視点かもしれませんが個人的には大注目です。
続いて、注目したのは『新形状パーフェクトラインストッパー』
一時はスプールから姿を消したこともあるラインストッパーですが、やはりこれがあるのと無いのとでは使い勝手がかなり変わってきます。
それが故に、たかがラインストッパーではありますが、シマノもダイワも次々に見直し・改善をかけてきているパーツでもあります。
注目は、他に類を見ない横長の計上。
これまでのストッパーだと、細いラインはすっぽ抜けたり、太いラインは挟めなかったりと、中途半端なものも多く見られましたが、新しいラインストッパーはPEなどの細いラインから、太いリーダーなどまで幅広く対応しているようです。
また、これはどこまで効果が実現されているのかは疑問ですが、縦長にしないことでスプールの重量面でも軽量化に貢献しているとのことです。
細かい改善点ですが、こちらも個人的には注目の新機能です。
ということで、製品紹介では、他にマグシールドやATD、ラインローラーの2BB化、エアベールの新型化、等々ずらっと機能紹介がされています。
個人的にはヒットしないものが多かったので敢えてピックアップしておりませんが、気になる方は是非ダイワさんのホームページをチェックしてみてください。
製品ラインナップ
ここでは多くは書きません。
スペック表を見ればわかります。
既にMISSIONのところでも書いた通り、軽さについては驚愕です。
ボールベアリングの数などは元から限界値に来ているので、ここでのポイント稼ぎはできないところですが、18イグジストでは『オリジナルモデル』と『フィネスカスタム』が特徴ではないでしょうか?
この違いは装備するパーツの違い。
ハンドルはオリジナルのステンレスに対して、フィネスカスタムはアルミを使用。
また、ボールベアリングなども、ラインローラーやドライブギア(ボディの両端)にはマグシールドを使わないようにしています。
更なる軽さの追求が目的と書かれていますが、タフな使われ方が少ないフィネスモデルではそこまでマグシールドを搭載しなくても実効性能として必要ないという判断から来る要素も大きいと思います。
しかし、繰り返しになりますが、オリジナルモデルの2500番~3000番における軽さは驚異的。
ここまでリールが軽くなってくると、ロッドも合わせて軽くなってもらわないとバランスが取れませんね。
ロッドも年々格段に軽く且つ強くなっていきますが、このように他のアイテムの進化に後押しされるようにしてロッドが進化するのも良い話しではないかと思います。
フックでさえも、PEラインの登場で進化していますので (^^
ダイワ 18イグジスト まとめ
と言うことで、公開されている情報を元に、【ダイワ 18イグジスト】を紐解いてみました。
何か、思いっきりイグジスト押しに見えますが、決してそうではないハズでした (^^
しかし、デザインと言い、機能と言い、ちょっと使ってみたくなってしまうリールに仕上がっている感じです。
私などはメインがソルトのライトゲームであり、手軽さが売りのジャンルの釣りなので、そ
れこそ『アジを釣るのに7万円のリール使うの?』と言う話しですが、資金的に余裕があるのであれば決してナシではない選択ではないかと思います。
後は、釣りのジャンル毎にハンドルをカスタマイズしたり、ラインローラーを替えたり、玉抜きをしたりと色々手を入れるなどの変更は買った人次第と言う感じ。
ただ、どうカスタマイズしても、ベースとなる本体がしっかりしていることは大いなる強みになると思います。
現在愛用している15ルビアスも非常に優秀ですが、ここ最近、玉抜きした16ストラディックと使い比べてみて巻きの重さは否めない感じがします。
大阪フィッシングショーで触ってしまったら・・・
ポチってしまうかも・・・
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