こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂き有難うございます。
NABRA Chase Fishing GONTA GONTA です。
今年から、アメリカ BASSMASTERのEliteシリーズにエントリーしている藤田京弥選手が快進撃中という話しを少し前の記事で触れていますが、現在、ROY(ルーキー・オブ・ザ・イヤー)にて”ウィル・デービス・Jr”と同ポイントながらTOPにいます。
日本国内のJP TOP50でも彗星のごとく現れてトーナメントシーンを席捲した藤田選手ですが、アメリカでも通用する才覚であることが証明されています。
BASSMASTERのEliteシリーズは、全9戦中の3戦が終了していますが、キムケンさんも活躍していますので、ここまでの結果をまとめて振返ってみたいと思います。
アメリカのバストーナメントに関心のある方は勿論、バスフィッシングは好きでもアメリカのトーナメントにあまり関心が無い方も、面白い情報があるかと思いますのでお時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
2023年振返り 第1戦 レイク・オキチョビ
第1戦目は、2月のフロリダで、広大なフラットレイクであるオキチョビにて開催されました。
フロリダ半島の中にどっかりと大きく空いた湖で、湖岸線としては入り組みなどは無いのですが、湖岸線を埋め尽くす水生植物(ベジテーション)により、釣りのポイントに辿り着くには迷路のようになった水路を走る必要があります。
水深が浅いため、スクリューの付いたエンジンだとスタックして身動きできなくなるリスクもある水域で、後部に巨大な扇風機みたいな動力を付けたボートが見られるのも特徴かと思います。
因みに、2023年のEliteシリーズ開催レイクのデータがBASSMASTERのホームページに掲載されているのですが、”圧倒的な浅さ”はデータからも伺い知れます。
水深も標高も断トツでミニマム値ですね。
藤田選手にとってはEliteシリーズの初戦であり、緊張した顔もオフィシャルに激写されています。
前後の選手も真剣過ぎるのがちょっと面白いですね。
第1戦については、日本人選手はあまり振るわない成績となっています。
日本人でTOPが”木村健太(キムケン)”選手で、25ポンド14オンスで70位。
優勝の”テイラー・リベット”が86ポンドなので、大差がついた試合になりました。
”伊藤巧”選手は20ポンド台で93位。賞金圏外。
”藤田京弥”選手は、慣れないビッグレイク&初戦としては頑張ったと言っても十分な感じの79位(24ポンド10オンス)
惜しくも賞金圏外となっています。
因みに、上位入賞者のルアーは、ほとんどが①ラバージグ ②テキサスリグ ③チャターベイト そして④フロッグといったところで、典型的なカバー狙いの釣り。
恐らくですが、ルアーの差ではなくポイントの差で勝負が決したかと思われます。
ただ、優勝の”テイラー・リベット”はジャークベイト(ミノー)を使っているところは他の選手との違いだなと思いました。カバーだけでなく、ウィードなどの上部にオープンスペースがあるポイントでも釣りをした証拠ですね。
BigBassがジャンプしている瞬間の写真が印象的でした。
第2戦 レイク・セミノール がまかつCUP
藤田選手の快進撃はこの第2戦からスタートです!
第2戦はジョージア州のレイク・セミノール。開催は第1戦と同じ2月です。
退会初日は”伊藤巧”選手が日本人TOPの17位と好スタートとなっていますが、なんとルーキーの”藤田京弥”選手も19位でスタート。
伊藤選手が17ポンド台で、藤田選手が16ポンド台。
初日TOPは、現在ROYを藤田選手と競っている”ウィル・デービス・Jr”選手で21ポンドオーバー(約10kg)と言うことで、スタートからかなり差がついたように見えますが、初日の上位選手が崩れる中で2日目も16ポンド台を持ち帰った藤田選手が20位。
伊藤選手は少しウェイトを落として26位にダウン。
また、ここでキムケンさんも初日16ポンドちょっとのウェイトに2日目は15ポンド後半のウェイトを乗せてきて、2日通算で伊藤選手を超える24位と、日本人選手が団子状態となりました。
と言うことで、3名の日本人選手全員が予選をクリアして迎えた3日目。
伊藤選手、キムケンさん、共に微妙にウェイトを落とし13ポンド台にとどまったことで、キムケンさんが29位でフィニッシュ、伊藤選手は32位でフィニッシュとなりました。
この日、一人気を吐いたのは藤田選手で、全体でも単日で2位となる23ポンドオーバーを持ち帰り、一気に4位までジャンプアップしています。
20位→4位ってなかなかヤバいジャンプアップです!
そして、更に快進撃は続きます。
上位10名での競技となる最終日の4日目。
藤田選手は単日で堂々2位となる、19ポンド15オンスを持ち帰って、更にジャンプアップ!
上位にいた、”テイラー・リベット”と、あの”グレッグ・ハックニー”を抜いて2位でフィニッシュとなりました。
3日目までTOPでいた”ジョーイ・シフエンテス”選手は少しウェイトを落としはしたものの、それでも最終日18ポンドオーバーをウェイイン。
さすがの藤田選手もTOPまでひっくり返すことはできませんでした。
ルーキーイヤーの藤田選手のこの活躍は快挙ですが、優勝した”ジョーイ・シフエンテス”選手も実はルーキーイヤー。
2023年のEliteシリーズはヤバい新人が溢れてます!
そして、密かに、日本でも人気の高い”アイク”こと”マイケル・アイアコネリ”選手が10位に入賞しています。
第3戦 レイク・マーレイ戦
そして直近の試合となる、第3戦は4月の開催。
トーナメントフィールドはサウスカロライナ州のレイク・マーレイです。
先に紹介したレイクデータを見ると、ショアラインの長さが突出しているので、非常に入り組んだ地形をした湖であることがわかります。
第3戦については、伊藤選手とキムケンさんが初日苦戦している中、藤田選手はいきなりのぶっ飛ばしスタート。
22ポンドオーバーを持ち帰り、5位スタートです。
2日目においては、藤田選手は連日の22ポンドオーバーで3位にランクアップ。
キムケンさんは2日目の堂々TOPウェイトとなる24ポンドオーバーをウェイインして、初日の69位からスーパージャンプアップの11位に!
24ポンドの爆発力が如何に高かったかがわかりますね。
伊藤選手は残念ながらウェイトを伸ばせず79位で予選敗退となっています。今年の伊藤選手は少し苦戦が目立つ感じですが、Eliteシリーズなので仕方ない!
そして50名で競われたセミファイナルでは、キムケンさん21ポンドオーバーで4位までランクアップ。
ファイナル進出で凄い!と思いますが、更に上を行く藤田選手。
20ポンドオーバーを持ち帰り、とうとう首位に立つ形となりました。
第2戦でもルーキーの”ジョーイ・シフエンテス”選手が優勝しているだけに、2試合連続でルーキーの優勝の可能性が出てきました。
しかし、2位とのウェイト差は僅かであり、最終日の釣果に全てがかかる形となりました。
キムケンさんもTOPと4ポンド差なので、まだまだ優勝の可能性はあり得る状態。
10名で競われる4日目の決勝戦。
残念ながら藤田選手は18ポンド台と踏ん張りきれず、順位を落として3位でのフィニッシュとなりました。
3位でも十分過ぎるほど凄いのですが、優勝に手が掛かっていただけに残念な結果。
そしてキムケンさんも残念ながら失速で更なるジャンプアップはならず、10位でフィニッシュとなっています。
因みに、最終日は4日間の中でもTOPウェイトの26ポンドオーバーを持ち帰った”ドリュー・ベントン”選手が逆転で優勝。
最終的には2位に2ポンド弱の差をつけての優勝ということで、実力者の底力が出た最終日となっています。
しかし、キムケンさんなどアメリカでの経験豊富な選手が予選通過をして上位入賞するならまだしも、予選通過が当たり前の状態となってきている藤田選手には驚愕ですね。
第4戦 サンティクーパー戦
そして、この記事を書いている間に、第4戦 サンティクーパー戦が終わりました。
全9戦中の4試合目になるので、まさに折り返し前の前半最終戦になります。
レイクデータを見ると、面積もショアラインの長さもそして深さもどれも突出したものが無いフィールドという感じです。
この試合、期待して結果を待ったのですが、日本選手勢は一様に下位に停滞の結果となってしまいました。
注目の藤田選手ですが、順位が100位でキャッチフィッシュが3匹なので、完全に予選落ちしてしまったようで、獲得ポイントも参加点の5点のみ。
TOPを争っていたR.O.Y.レースも一気に6位までダウンし、TOPとは64ポイントも離されてしまいました。
伊藤選手はキャッチフィッシュが9匹で50位と、こちらも予選落ち。
キムケンさんも98位で予選落ち。。。
流石と言うか、そんなに簡単に毎試合上位入賞はできないのがバストーナメント本場アメリカのTOPカテゴリー”Eliteシリーズ”ですね。
この試合の結果により、年間ポイントランキングでは、日本人TOPを走っていた藤田選手が43位。キムケンさんが55位。伊藤選手が72位。
藤田選手は第3戦までは14位だったので、さすがに5点は厳しい結果となっています。
キムケンさんも23位→55位なので同様です。
まだ残り試合の方が多いので、まだまだわかりませんが、伊藤選手は改めて順位を上げてEliteシリーズにしっかり残ってもらいたいと思います。
大丈夫だと信じて応援しようと思います。
BASSMASTER Eliteシリーズ 前半戦 まとめ
と言うことで、成績を中心にしか記載できていませんが、BASSMASTER Eliteシリーズの前半4試合をダイジェスト版として書いてみました。
最近では野球にバスケとアメリカでも日本人選手が活躍するシーンを普通に見れるようになってきていますが、バス釣りも完全に同じ状態になってきていますね。
メジャーなスポーツほど日本ではバスフィッシングは認知されていないので表メディアにて取り上げられることはありませんが、スポーツニュースで取り上げられてもおかしくないくらいの快挙を藤田選手は演じていると思います。
外来種問題やリリース禁止などで、日本では後ろ向きなイメージが強く、メディアも積極的に取り上げてもらえないのが残念でなりません。
また、昔は日本で相当の実績を積んでから海外に行く為に、それなりにベテラン領域に踏み込んだ選手がアメリカの試合で戦うことが多かったかと思いますが、最近では若い選手が積極的にアメリカに飛び出していることも大きな変化かと思います。
この結果を見て、アメリカでの活躍を夢見て渡米する選手が今後も続くのではないかと思います。
アメリカのトーナメントトレイルで戦うには資金的なハードルが高いところが大きな問題ですが、若くてハングリー精神旺盛な選手ならそんな逆境も乗り越えていってくれるのでは?と期待してしまいます。
次回の第5戦はGW明けとなる今週末の5/11~5/14、レイ・レイク戦になります。
BASSMASTERの公式サイトから目が離せません!!