こんにちは!
いつもこちらのブログを読んでいただきありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
3月に入って雨が続き、いよいよ春が迫ってきている感じがしてきましたね。
前回の釣行の結果からも、その片鱗を感じます。
天気予報を見ていて知ったのですが、冬の状態では週に1回雨が降るかどうかというのが普通だそうで、週に1回以上雨が降るようになると、春へ季節がシフトしている証拠だそうです。
確かに、『ひと雨毎に春になる』という言葉もありますので、雨というのは釣り人的にはあまり歓迎できないものではありますが、季節の変化には欠かせないものということのようです。
と、世間話しで始めつつ、今回の記事はノットのお話しです。
少し前にはFGノットの強度を上げるためのアイテムの記事を書きましたが、ルアーマンにとってはラインシステムというのは必須のものであり、そのラインシステムを完成させるための手段として『ノット』という技術は苦手と言っても避けることができないものです。
そんな『ノット』ですが、先般、タケ師匠との秘密会議(飲み会の?)の会話にてイケているノットの話しになりました。
それが『3.5ノット』についてでした。
私的には、振り返ると約3年前から利用開始しています。
この月日を経て使い込んできた結果として、改めてライトゲームの『最強ノット』を発表させてもうらことにしました。
誰かに言われた訳でも宣伝を頼まれた訳でもなく、実際の自分の釣行を通して感じたことを書いてみたいと思います。
お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
さて、ラインシステムとは何ぞや?ですが、簡単に言うとリールに巻かれているメインラインから、針に結ぶラインまでの複数のラインを組み合わせるトータルの仕組みのことを指すと理解しています。
バス釣りからアジングのジグ単の釣りまで使うことの多い、フロロカーボンラインなどを使ってリールに巻いているラインをそのままフックに結束するスタイルでは、『通しの仕掛け』ということでラインシステムというものが無いスタイルになります。
一方でPEラインを使ったり、エステルラインを使ったりして、リールに巻かれている主線(メインライン)に対してショックリーダーを結束してからプラグやフックにラインを結ぶ釣りにおいては『ラインシステム』というものが使われます。
因みに、PEラインでもエステルラインでも、ルアーに直結して使われる方もおられるので、ショックリーダー(以降、リーダー)は必須か?と言われるとそうではないのですが、一般的には伸びの少ない主線を使う場合、フッキングなどの衝撃がルアーやフックなどの結束部にダイレクトに伝わらないように、まさに『ショックを吸収するためのパーツ』としてリーダーを使用される場合が多いかと思います。
リーダーを結束せずに使うと、フッキングパワーが遊びなく結束部に伝わってしまうので、合わせ切れし易くなってしまうのが、リーダーが使われる主な理由です。
と言いつつ、他にもリーダーを使うメリットは存在します。
PEラインなどの柔らかいラインを使うと、ルアーをキャストして着水した直後にたるんだラインがルアーのフックにひっかかりる確率が高くなってしまうので、張りのあるラインをルアーの直前につないでおくことで、ライントラブルを減らすことができるという大きなメリットがあります。
しかし、反面、デメリットも存在します。
それがラインが持つ本来の強度が下がるという部分です。
主線とリーダーを結ぶ訳ですから、ラインの強度を落とす原因となりえる結束部が増えることになります。
ラインとラインを結びつけるという行為は、摩擦の発生によりラインにダメージを与えますので、必ずラインの強度は低下します。
また、ライン同志を繋いでいるが故にに『スッポ抜ける』という事象も100%回避することが難しくなってしまいます。
他には、メインラインにリーダーを結んでからルアーに結束する為に手間が増えて面倒臭いというのも、結構大きなデメリットになるかと思います。
ナイトゲームでは、暗い中ライトのみでリーダーの結束をしないといけない訳ですし、無くて済むならリーダーなど結束したくない、というのが釣り人の本音かと思います。
でも、このデメリットを踏まえたとしても、リーダーを使うことで得られるメリットの方が大きい場合が多いので、実際には多くのアングラーさんがリーダーを組んだラインシステムを利用されているかと思います。
繰り返しになりますが、ラインシステムは必須でも何でも無いが、釣りを快適に展開する為には避けて通れないものである、ということを認識いて頂ければと思います。
ラインシステムを成立させる為には精度の高い(結束ミスが少ない)ノットが必須なのですが、精度だけでなく強度も求められるのがノットのポイントになります。
確実に結束する作業が比較的簡単にできるノットとして『電車結び』というノットがあります。
主線とリーダーをユニノット同志で結束するシステムで、ユニノットにより出来た結束コブどうしがひっかかることで完成するノットになり、特殊な手順を覚えることなく、ルアーやフックにユニノットが結べる人であれば誰でも簡単にできるのが『電車結び』のメリットです。
しかし、残念なことに、強度面ではラインが持つ本来の強度と比べるとかなり強度が下がってしまうのが弱点となります。
ただ、デメリットだけでもなくて、同じ種類のライン(モノフィラメント系のライン)を結束する場合には強度面で有効なノットかと思います。
一方でPEラインとフロロやナイロンなどの種類の違うラインを結束する場合に、個人的に最強と感じているのが『FGノット』になります。
このノットの仕組みは、簡単に言うとPEラインをリーダーに編み込んで、編み込まれた部分がリーダーに食い込んで、その食い込んだ摩擦により主線とリーダーを結束するノットになり、結び目による結束ではないので強度についてはライン自身が持つ強度を最大限活かすことができるのが強みですが、反面、慣れないとすっぽ抜けなどが発生してしまうノットになります。
特にその影響が顕著に出るのがリーダーの太さによる違いです。
太いリーダーだと、PEラインなどの食い込む余地が大きくなるのでスッポ抜けしにくくなるのですが、0.2号などの極細メインライン(主線)に4lbなどの細いリーダーと言う組み合わせでは、メインラインがリーダーに食い込む余地が少なくなるので、精度の高さを維持するのも難しく、結果として強度の高いノットを完成させるのが難しいノットと言えると思います。
※これは、自分の経験から言えるFACTです。
リーダー自身が細いので、メインラインの食い込み代が確保され辛くなるというのが大きな理由だと考えています。
では、ライトゲームに向いているノットは何か?という話しですが、それが冒頭でも書いた通りの『3.5ノット』ということになります。
この『3.5ノット』、一見トリプルエイトノットに似ているのですが、実際には少し違っていて、PEラインとフロロカーボンラインとの結束においてはかなりの強度差が出ると実感しています。
ライン同士の結束について調べてみました NABRA Chase Fishing : 【ノット検証】「トリプルエイトノット」と「3.5ノット」どちらが強い? https://t.co/8GCOR2Id1C pic.twitter.com/HnzLxFb36D
— GONTA@fisher (@ryotan2357) 2017年2月8日
過去にもトリプルエイトノットと、3.5ノットの比較検証記事を書いていますが、『世界の武田』さんが編み出して広げたと言われているだけあって、『武田式3.5ノット』というのは、簡易な結束に見えて、実釣強度面でおつりがくるのでは?と感じられるほど安定した強度を発揮してくれます。
私にとっては、今では3.5ノットを抜きにして、ライトゲームのPEラインにおけるノットは語ることができないとさえ言い切れるノットとなります。
エステルラインとフロロカーボンリーダーであれば、トリプルエイトノットが早く結束できて強度も十分だと思っていますが、PEラインとフロロカーボンラインなどのモノフィラメント系のラインでトリプルエイトノットをすると、結束部が団子のようになってしまい、ガイドの通りも悪いし結束強度はかなり落ちてしまいます。
これに比べて、3.5ノットは結束部も綺麗にできるし、結束強度の面でもライン本来の強度を十分残した結束が可能になると感じます。
この差は結束時のライン同志のこすれ具合(摩擦)の違いが影響しているようです。
トリプルエイトノットは、3回ツイストした状態のラインを締めこんでいきますので、締めこむ際にかなりライン同志がこすれる仕組みのノットなので、その影響が出るものと思われます。
なお、3.5ノットに似たノットとして『サージェンスノット』があります。
一般的にはサージェンスノットはラインを二重にした輪っかに対して、ラインを5回以上通すノットで、回数を多く通すことですっぽ抜けなどのライントラブルを回避するのですが、ライトラインではこの回数が多いことが強度を確保する上でデメリットとなってきます。
先ほども書いた通り、摩擦が発生する箇所が増えるのでラインにダメージを与えてしまい、ライトライン同志では著しい結束強度低下が発生してしまいます。
3.5ノットは、ライトラインへのダメージを最小限に抑えつつ、すっぽ抜けなどのトラブル発生も回避できる絶妙のノットと言えるかと思います。
と言うことで、ある意味かなりクドクドと書きましたが、実際に使ってみた感覚とその根拠について思い当たるところを書いてみました。
FGノットなどでもそうですが、強度を上げる手段として編み込みを多くすれば良いという問題ではないところがノットの面白くもあり奥の深いところかと思います。
と
FGノットの場合、私はだいたい15回前後の編み込み回数に落ち着きましたが、20回以上の編み込みなども試したことがあります。
編み込み回数を多くし過ぎると、締めこむ時に綺麗に締め込みが行えず、結果としてすっぽ抜けなどの事象を発生させてしまうことが多くありました。
そういう意味では、3回という最低限の編み込み(編み込みという言い方が正しいのか?)回数と、最後に1回メインラインを輪っかにくぐらせることでラインのすっぽ抜けを防いでいる点など、ライトラインに見事に特化したノットが『3.5ノット』であると言えると思います。
3.5ノットの具体的な結束手順はTSURI HACKさんのサイトで紹介されています。
使われたことが無い方は、参考に見て頂ければと思います。注意点なども詳しく記載されています。
なお、慣れれば特殊なツールも必要なく作ることができる3.5ノットですが、第一精工さんのアイテムがあると更に快適に、確実にノットが組めます。
このアイテムは、トリプルエイトノットを組む時にも非常に約に立ちますので、暗い中での作業が苦手な方や老眼が入ってきて細かい作業が見えにくい、という方にはフィットするアイテムかと思いますので紹介しておきます。
以上、ライトゲーム全般、特に極細PEラインを使う時におすすめのノットのお話しでした。
■第一精工 ピッカーズ
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