こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
今回はアジングでよく使われているエステルラインについてピックアップしてみたいと思います。
私自身もアジングではエステルライン愛用者なのですが、やはりエステルラインと言えば扱い易さの問題が話題になりがちです。
しかし、それでも愛用者が居なくならないのは、その存在に意味があるからだと思っています。
そんなエステルラインに、GOSENさんからNEWブランド名を冠したラインがリリースされています。
これからのアジングハイシーズンに必ず役に立ってくれるアイテムになりますので、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
視認性を強化した”ルミナシャイン”
GOSENと言えば兵庫県の東条湖周辺発症の繊維メーカーで、ラケットのガットなどでも非常に有名なメーカーさんになります。
中国自動車道の兵庫登場ICを出ると、大きな看板が目立っています。
今回ピックアップするのが【GOSEN ANSWER ルミナシャイン】になります。
この”ルミナシャイン”は完全な新規製品ではなく、同じ商品名にて従来から販売されていた商品のリブランドになります。
”ANSWER”というソルト用の製品ブランドをつくられたようです。
ルミナシャインは集光性という特性が持たされており、ナイトゲームなどでもラインの視認性が良いのが特徴のラインになります。
アジング用のエステルラインとしては、サーティフォーのピンキーなどのようにラインに蛍光系の着色がされている製品が多いのですが、ルミナシャインは集光性ということで、わずかな光でもラインが見やすくなっています。
ラインのカラーラインナップは3色となっていて、定番のイエロー系とピンク系はナイトゲームでの使用を意識したカラーになります。
パールについては紫外線発光になっているので、デイゲームなどでも細いラインの視認性が確保しやすくなっています。
ラインの切り口のところを見ると光っているのが良くわかりますが、光ファイバーのようになっている感じです。
ラインの伸びに関する特性も注目ポイント
また、このラインにおいては”伸び”においても特徴があるようです。
エステルラインはモノフィラメント系のラインとしては圧倒的に伸びが少ない特性を持ったラインであり、伸びが少ないが故に感度面で有利とされています。
しかし、一方で、伸びが少ないが故に合わせ切れなどのトラブルリスクが高いことも周知の事実であり、その為にドラグは緩めに設定して合わせの時のショックを逃がすようなセッティングをしたりする工夫が必要になります。
ルミナシャインについては、この”伸び”に関する点で調整がされています。
バイトなどの初期の負荷が掛かった状態では一般的なエステルラインよりも伸びが少なく、更に負荷が掛かっていくと通常のエステルラインよりも良く伸びるという特性にセッティングされています。
この特性は、上の図にも書かれている通り、バイト時には少ない伸びでバイトの情報をしっかり釣り人の手元に伝えてくれつつ、魚とのやり取りにおいては急な突っ込みにもある程度追従してくれる柔軟性を発揮してくれると言うことになります。
フックアップ初期時の伸びの少なさは、合わせ切れのリスクを伴いますが、ここはショックリーダーを併用することで幾分かはリスク回避ができるかと思います。
因みに、最近よく見る記事では、エステルラインでもリーダー無しで十分釣りができるという記事を見たりしますが、引っ張り強度では問題無くても、エステルラインは摩擦熱によるダメージが大きいという宿命を背負っています。
これはポリエステルの素材特性上避けられないので、ジグヘッドなどのラインアイに結束する際や釣りをしている最中での摩擦によるダメージを考えると、やはりエステルラインにはショックリーダーを使うのがおススメです。
ショックリーダーの結束というと、いちいち面倒だと感じられる方も多いかと思いますが、『トリプルエイトノット』で結束すれば、非常に簡単で短時間で結束できますので、慣れれば全く不便を感じません。
■トリプルエイトノットの強度に関する過去の記事はこちら
エステルラインはコシが無いので、ジグヘッドなどに結ぶ際もラインアイに通しにくかったりしますが、フロロカーボンラインは硬くて張りがあるので小さな穴に通す時に楽に作業ができます。
マイクロガイドなどを通す際にも、私は必ずリーダーを結束してから通すようにしていますが、明らかに作業が楽なので是非試して頂ければと思います。
強度について、少し比較検証
それでは、最期に、他のエステルラインとの強度比較をしておきます。
誤解を招かないように先に書いておきたいのですが、ラインの強度というのはあくまでも純粋な引っ張り強度になるので、釣りのラインに求められる強度のひとつの要素でしかありません。
ラインには擦れなどの摩擦に対する強度も求められますし、使用に伴う劣化の違いなども体感強度としては出てきます。
直線的な引っ張り強度が強いラインが一番良いという訳ではないことをご理解ください。
因みに、しなやかさなどの特性も使い勝手を左右する大きな要素です。
と言うことで、まずはルミナシャインのスペックを見てみましょう。
先に書いてしまいますが、0.2号で1.1lbの強度を持っているのは、平均よりも強いラインになります。
アジングを始めた頃からよく使っている【サーティフォー 34 ピンキー】のスペックは以下の通りです。
数値面ではほぼ同じですが、強度記載の注釈として「最大張力」とあるので、1.0lbはラインがベストな未使用の状態で且つバラつきが出る強度テストの中での最大値ということなので、ルミナシャインよりは少し弱いということになります。
GOSENさんのメーカーサイトでの強度表示には、アベレージ値なのか最大値なのか?の記載は無いので比較し辛いところですが、もしGOSENさんがアベレージ値を記載しているのであれば、ピンキーよりも0.1lb以上は強いと言えるかと思います。
次に、私が日頃愛用している【東レ ソルトライン スーパーライト・ポリエステル】について見てみます。
東レさんのラインについては、湾奥カリスマの村岡さんがYouTubeでも紹介している通り、強度については基本的にアベレージ値で表示されています。
なので、記載強度以上に強度が出る場合もありますので、0.2号の強度記載が0.9lbですが、場合によってはピンキーの最大強度1.0lbを超える場合もあり得るということになります。
釣り人的には、最大値よりもMIN値の方が気になったりしますし、アベレージ値については最大値や最小値とのブレ率は10%も無いということも聞きますので、より安定した強度を知るという観点ではアベレージ値を知りたいところ。
ただ、ここは業界的にもいろいろあるようで、標記ルールを統一するのは難しいようです。
ということで、3種類のラインを比較してみますが、確かにルミナシャインはスペック標記上は一番強いラインに見えますが、実際にはそれほど他の製品と比べて突出した強度ではないということは言えるかと思います。
なので、強度面でのメリットで選ぶというよりは、その他の特性に着目して選択するラインになるのではないでしょうか。
GOSEN ANSWER ルミナシャイン まとめ
と言うことで、アジング用のライン、【GOSEN ANSWER ルミナシャイン】についてピックアップして特性などをチェックしてみました。
エステルラインは一般的に扱いが難しいと言われているラインですが、それでも無くならない(すたれない)のは存在価値があるからに他なりません。
そのメリットは使ってみればわかりますが、フロロカーボンラインよりも明らかに硬さが無いので、ラインがガイドを叩くことがありません。
ソルトのライトゲームはとにかく扱うリグが軽いので、ライン放出時のガイドへの干渉は著しい飛距離ダウンにつながってしまいます。
1g以下のリグでフロロカーボンラインの1.8lbなどを使ったことがありますが、ライントラブルが起こっているのか?と感じるほど飛距離が出ずストレスを感じたことがあります。
これは、ロッドのガイドシステムとの関係性も大きくあります。
昨今のライトゲーム用のロッドはエステルラインや、エステルライン以上にコシ・張りのないPEラインの使用を前提として設計されているものが多く、ガイドについてはマイクロガイドが使用されています。
コシ・張りの強いフロロカーボンラインはスプールから放出される時に大きく広がってしまうので、その分ガイドに干渉する割合が大きくなってしまい、結果として飛距離ダウンにつながってしまいます。
バスロッドのスピニングモデルはほとんどがフロロカーボンラインの使用前提となっているので、ガイドが大きなものが使われています。
マイクロガイド設定のロッドであっても、バットガイドは大きなガイドが付いていて、広がって放出されているラインをバットガイドで収束させるように設計されているので、ベリー部~ティップ部のガイドが小さくても飛距離に影響するような干渉が発生しないのです。
と言うことで、様々な釣にはその釣りにより適合するタックルに進化しているものです。
その進化の理由・原因にまで目を向けて理解することで、進化を最大限メリットとして享受することができると思っています。
今回の【GOSEN ANSWER ルミナシャイン】に限らず、タックルの進化はどんどん活用していきたいですね。