こんにちは!
いつもこちらのブログを読んで頂きありがとうございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
今週は、実はWeekDayに、何年振りかでバチ抜けシーバス狙いに行ってきました。
大潮の下げのタイミング決め打ちで実績のあるポイントに入ったのですが、タイドグラフでは下げに入るはずの時間になってもひたすら上げ潮が続き、魚の気配も一切出ず。
バチは確実に抜けているのですが、クルクルバチが大半を占めており、5月の中旬だと言うのにシーズン終盤のような雰囲気。
2時間近くズレて下げ始める時間まで粘ったのですが、結局シーバスの気配を感じることすら出来ずに撤収となりました。
バチシーズンなだけに下げ潮を意識し過ぎたのですが、日暮れ(夕マズメ)から入っていた知り合いの話しでは、最初の方は少しライズも出ていたそうですので、時間帯の方がキーだったのかも知れません。
と言うことで、シーバスは次回にお預けとして、今回はルアーの考察の回にしたいと思います。
少し前にミノーについてまとめの記事を書いたのですが、その時に、ありがたいことに他のルアーのリクエストを頂きましたので、シンペンにするかバイブレーションにするか迷ったのですが、今回はバイブレーションについて書いてみることにしました。
時期的にも、夏に向けて有効になるルアーでもありますので。
では、お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
メタルにするか?樹脂にするか?
バス釣りで言うところのバイブレーションは、アメリカ的にはリップレスクランクという樹脂製のバイブレーションがメインなのですが、ソルトのシーバスゲームでは『テッパン(鉄板)』と言われるメタルバイブレーションの登場シーンが多いです。
もちろん、バス釣りでもテッパンバイブレーションが使われますが、真冬の厳冬期にリアクションで口を使わせるのに使われるなど、結構登場シーンは限られるかと思います。
ソルトでメタルバイブレーションがよく使われるには大きく2点の理由があるかと思います。
メタルバイブレーション:飛距離が出る
メタルバイブレーションにも様々なウェイトのものがありますが、ソルトのシーバスで使われるものは14g~15gか、28g前後のものがメジャーではないかと思います。
いわゆる、1/2ozと1ozなのですが、やはりこのくらいの重量があると飛距離は稼げます。
ソルトと言ってもあくまでショアゲームを前提にしていますが、やはり海は広いので飛距離が出た方が広く探れる上に、沖の方でボイルやナブラが発生した場合にそれを狙い撃ちできるので、飛距離の出るルアーは必須アイテムになるかと思います。
ステンレスの鉄板を鉛やタングステンなどで挟み込むように作られているメタルバイブレーションは重量の割に空気抵抗も小さく、風などがあっても飛距離を落とすことなく使えるのが魅力です。
メタルバイブレーション:波動が大きい
次にメタルバイブレーションの大きな特徴としては、リーリングで発生する波動が大きいという点が挙げられます。
海は広いので、広範囲のシーバスにルアーの存在を気付かせることができるのは波動の大きなルアーの有利なところです。
ただ、一時期、【COREMAN IP-26】などが一世を風靡したことで、みんながメタルバイブレーションを投げるようになったので、最近では必ずしも最強とは言い切れないルアーになったとも感じています。
やはり、カラーもそうですが、アピールの大きなルアーは魚を呼ぶ力が強いと同時に、魚に飽きられてしまうのも早いので、ここは諸刃の剣であることを釣り人側は意識しておかないといけません。
『最近、IP-26で釣れなくなった』のではなく、魚に飽きられて見切られているということを考えなければいけないかと思います。
次に、樹脂製(プラスチック製)のバイブレーションですが、こちらもシーバス用に多くのメーカーからリリースされており、持っておかないといけないルアーです。
樹脂製のバイブレーションは、体積に対する重量割合で言うとメタルバイブレーションよりも軽いものがほとんどになります。
これだけを書くと、メタルバイブレーションと比べてメリットがないように聞こえてしまいますが、樹脂バイブレーションにも特徴&メリットが存在します。
樹脂バイブレーション:沈下速度が遅くできる
飛距離がでない分、比重が軽く水の抵抗も大きく受けるので沈むのが少し遅くなります。
この特徴を活かして、レンジを細かく刻んで探ることができ、小~中規模河川などでの明暗ポイントなどを中層~ボトムまで丁寧に細かくチェックすることが可能になります。
中層に浮いているシーバスを攻略するシーンではシンペンも使われますが、速い動きでリアクションバイトを引き出すには、動きにメリハリが出しやすいバイブレーションが効果的ですので、メタルバイブレーションよりもゆっくり沈めることができる樹脂バイブレーションは強力な武器になってくれます。
樹脂バイブレーション:ラトル&ノンラトルの選択が可能
次にアピール音の関連です。
バス釣り用のバイブレーションでは、高音や低音などバリエーションはありつつもノンラトルのバイブレーションは非常に少ない(イマカツなどいくつかは存在しています)のですが、逆にソルト用のバイブレーションはほとんどがノンラトルです。
ただし、ラトル音を出すことは中空構造を持たないメタルバイブレーションにはできませんので、明らかに樹脂バイブレーションの特徴と言えると思います。
因みに、このラトル音の要否についてですが、バスは好奇心でルアーに寄ってくるなど食性とは違う次元でルアーに関心を示す魚であり、シーバスはあくまでも食性を軸にルアーに寄ってくる魚であるという、ターゲット側の違いの影響が大きいと思っています。
ラトル音出しながら泳ぐベイトフィッシュは居ないので、シーバスゲームに閉じて考えるとすると、樹脂バイブレーションだけのメリットとは言い難いところかと思いますが、明らかにメタルバイブレーションと異なる特徴かと思いますので、違いとして挙げてみました。
樹脂バイブレーション:クリアカラーが作れる
先ほどのラトル音と同じ、ターゲットへのアピール力の話しになるのですが、カラーバリエーションにも樹脂製とメタルの違いが出てきます。
メタルバイブレーションでは、ボディ部分は基本は鉄板なのでクリアカラーの製品はできません。
DUELさんかMariaさんか?ボディにプラスチックボードを使われている製品があるのも知っていますが、ルアー全体の重量が軽くなって飛ばなくなる等『テッパンバイブレーション』の特徴が消されてしまうので、なかなかメジャーにはなりにくいかと思います。
樹脂製のバイブレーションは当然ですが樹脂のカラー設定次第でフルクリアまでつくることが可能なので、光の透過性を考慮に入れた製品が作れます。
全く光を透過しないソリッド系のカラーは、濁りのきつい時などに良く使われますし、逆に透明度がメチャクチャ高い時に真っ黒なカラーが効いたりすることもあります。
光を透過するカラーでは、クリアボディで存在を消しつつ、ラメなどのアピールパーツを利用して小魚やプランクトンの集合体をイメージさせることも可能です。
そもそも、都市部のスレたシーバスには透過系のカラーが、刺激な強すぎずに効果的だったりもします。
ということで、大きく2点、メタルバイブレーションと樹脂製バイブレーションの特徴についてまとめてみました。
以降は、具体的におススメなルアーをいくつかピックアップしていきたいと思います。
邪道 JA-DO 冷音(レイン)
今回ご紹介するのは自分が使っているルアーに絞っていきたいと思います。
まずは、メタルバイブレーションからご紹介。
私として一番実績も多く釣果を上げているのは【邪道 JA-DO 冷音(レイン)】になります。
こちらのルアーは、先に24gがリリースされ、その後14gがリリースされました。
使う場所にもよりますが、水深が浅い港湾部などで使うのであれば14gがおススメです。
ある程度浮き上がってくれるので、根掛かりも回避しつつ水深の浅いエリアでも快適に使用できます。
そして、何よりこのルアーの最大の特徴であり強みは、釣り人側が意識的に操作をしなくても自然にチドリアクションを発生させてくれるところです。
因みに、ラインアイの穴が2個開けられているのですが、チドリアクションは前側のフロントアイを使った時だけになりますのでご注意ください。
ネットで『冷音』を検索すると、『冷音 釣れない』などのキーワードが出てきますが、冷音で釣れない人はただ巻きを試してみてもらえればと思います。
ルアーがある程度勝手に仕事をしてくれる(魚を反応させてくれる)ので、それに頼ればOKかと思います。
ただし、ルアーは勝手に障害物は回避してくれないので、釣り場の状況やストラクチャーを意識して操作するところは釣り人のお仕事。
これを怠って障害物に当てまくると・・・下の写真のようにルアーの顔面がつぶれてしまいます。
価格についても、他の製品と比べて少しお安い?
定価は1,200円台で、安い時に購入できれば1,000円台でも入手可能なのは魅力です。
谷山商事さんの営業努力の成果でしょうか。
最後に、カラーとしては、ナイトゲームでは『花火』と『レッドヘッド』が実績有り。デイゲームでは潮の色次第ですが、シルバー系の『ぎっこぎこOR』『ぎこっちゃ』。夏場の濁り潮であれば『GG(グリーンゴールド)』や『サラマンダー(アカキン系)』などがおススメかと思います。
結構、ナイトゲームでも実績有りです!
関西ローカル Azzurro(アズーロ) 鉄湾(テツワン)
次に紹介するのは、少しローカル版で申し訳ないのですが、阪神間の沿岸部に店舗を展開している”フィッシングMAX”のPB商品である【Azzurro(アズーロ)】というブランドのメタルバイブレーションになります。
Azzurroブランドからはミノーやメタルジグなどもリリースされていますが、メタルバイブレーションは【Azzurro 鉄湾】という商品名。
ローカルPB品としては考えられない実績を持っています。
私の周囲で夏場にデイゲームを楽しんでいるメンバーはこの製品だけで釣っていた人もいるくらいで、メチャクチャ釣れます。
こちらの製品の特長の一つは、一つしか設定されていないラインアイのバランスが、湾奥での釣りにおいて絶妙であること。
ルアーの姿勢がほぼ水平姿勢なので、ルアーを巻いた時の巻き抵抗が少し軽く投げ続けることができるのと、この姿勢がシーバスゲームにて一番釣れる姿勢であることがおススメのポイントです。
過去の記事でもお伝えしていますが、シーバスゲームのバイブレーションでは水平な泳ぎ姿勢が見切られにくく釣れるポイントなので、ひとつしか設定していないラインアイが敢えてこのバランスと言うのは狙いが明確な証拠かと思います。
製品のテスターが沢山いるとも考えにくいので、既製品を研究したのか?
いずれにしても、水深の無い湾奥エリアでは非常に使いやすいスイミングバランスを発揮してくれるルアーです。
また、もう一つの特徴は価格が安いということ。
セールなどの時は600円くらいで買えた気がしますが、最新の価格を確認すると税込価格で847円となっています。
価格が安いだけに塗装の弱さは致し方ないところかと思いますが、塗装が剥がれ落ちるのは先に紹介した冷音も同じことなので、鉄板系バイブレーションの宿命と捉えると、ウイークポイントと言うほどのことは無いと思います。
フィッシングマックスのWEB販売ページもありますので、全国から購入可能ですので、関心がある方は一度ご覧ください。
ダイワ モアザン リアルスティール
メタルバイブレーションとしてピックアップする最後のルアーは【ダイワ morethan モアザン リアルスティール】になります。
大手メーカーのダイワの製品になるのでどこの釣具店でも手に入るという点でおススメです。
メタルバイブレーションはストラクチャーに当たってどんどんボロボロになるので、確実に買い替え・補充ができるのは助かります。
ウェイトのバリエーションも多く、カラーラインナップも豊富なので、いろんな状況に対応したものが選べる選択肢の広さも魅力。
また、機能面でも他のメタルバイブレーションとの差別化ポイントもあります。
一つはヘッドの下部に『高感度タングステンボール』が装着されています。
硬度の高いボールがヘッド部の下にあることで、ボトムなどにコンタクトしたことを感知しやすくなっています。
ヘッド正面には何も付いていないので、正面からストラクチャーにぶつかると顔面はつぶれてしまいますが、タングステンボールは健在です。
もう一つの特徴がテール部にオプションパーツを装着できるホールが設けられています。
このホールを利用して、アピール用のフェザーやテインセル、ブレード等をセットすることができます。
他の製品も自分でドリルなどを利用して穴を開けることもできるのですが、最初からこのような機能を準備しておいてくれると、カスタマイズのアイデアも展開しやすいですね。
その他、ボディ真ん中に3ヶ所の小さな穴が開けられており、ウォータースルー機能が持たされています。
これにより引き抵抗の軽減効果があります。
価格についてはこちらもお安い設定。定価で1,200円(税抜)ですので、実売価格では1,000円ちょいで入手できるくらいの価格感です。
ウェイトバリエーションは14g、18g、26gで、価格はすべて同じです。
なお、こちらの製品にはヘッド部がタングステンで作られている【ダイワ morethan モアザン リアルスティール TG】という姉妹製品も存在しています。
タングステンを使っているのでヘッド部は小型化しており、沈下速度が速くなったり、飛行時の空気抵抗が小さくなることで更なる飛距離アップも期待できます。
タングステンを使っていることでお値段は高くなりますが、18gで1450円と最小限の価格アップにとどまっているかと思います。
なお、タングステンバージョンでこれより重いモデルは30g、40gがありますが、この辺りのウェイトはタチウオや青物狙い用と考えた方がいいかと思います。
お値段も、ウェイトアップに伴い、30gは1,600円。40gは1,750円と高くなりますが、最近のルアーの価格の高騰を考えると全然安いレベルだと思います。
ローカル最強 テッパンバイブレーション
メタルバイブレーション編の最後として、購入できないのですが、実績のあるルアーを持っているので、その特徴を踏まえつつご紹介してみたいと思います。
こちらのバイブレーションは、地元阪神間でシーバスゲームを楽しんでおられる方が、自分で作ってしまったというルアーです。
金属加工の技術をお持ちの方のようで、釣り友さんつながりで入手させてもらいました。
塗装などは一切無く、自分の好みで塗るなり自由。
そして、何より大きな特徴は、ヘッド部の先端にするステンレスの鉄板の一部を飛び出させている点かと思います。
先にも紹介したメタルバイブレーションの写真は、見苦しいのも承知の上で掲載していますが、どれもこれもヘッド部がボロボロ&変形しています。
しかし、ヘッド部に硬度の高いステンレスの鉄板の一部を出しておくことで、障害物にルアーがコンタクトしてもヘッド部が変形するような痛みを回避できます。
また、ルアーのバランスも大きな特徴だと感じています。
変則的に穴が開けられているラインアイなのですが、一番前の穴にスナップを装着してルアーを引くと、引き抵抗がめちゃくちゃ軽いのと、左右に不規則に千鳥るアクションを発生させます。
引き抵抗の低さは、バイブレーションのスイミング姿勢の影響なのですが、ほぼ水平~少しお尻下がりなバランスを維持して泳いでくれるのです。
これにより、冷音が持つようなバイトトリガー機能が発揮されているのではないかと思います。
釣り人側で意図的にロッド操作をして千鳥ったり、ダートしたりする動きを引き出さなくても、ルアーが勝手に仕事をしてくれるのは、誰でも釣果が出易い要因になっているかと思います。
ただ、残念なのが、今となっては入手できないこと。割に合わないとのことで、制作・販売をしないようになってしまったようです。
これと類似の性能を持つメタルバイブレーションを見つけている釣り友さんがいるのですが、それはまた別の機会で紹介したいと思います。
シーバスルアー バイブレーション編 前半 まとめ
と言うことで、バイブレーションの中でもメタルバイブレーションをメインにまとめてみました。
書き出すと、書きたいことがいっぱい出てきてどんどん記事が長くなってしまいます。
正直、記事を書き始める前はメタルも樹脂もまとめて一つの記事にするつもりだったのですが、収まり切りませんでした。
記事の量に制限は無いのですが、あまり長いと読んで頂く皆様もしんどいかと思い、樹脂バイブレーション編は別にすることにしました。
樹脂のバイブレーションは、これはこれでおススメしたい優秀なルアーがいくつもありますので、できるだけ早く樹脂系バイブレーションのピックアップ記事も書くようにしたいと思います。
バイブレーションは、見ようによると投げて巻くだけのルアーではありますが、ミノーと違って表層近くからボトムまで全層を対象に釣りができるのは大いなる強みかと思います。
後半の記事をお楽しみに!
また、今回集中的に描いたメタルバイブレーションは本体の空気抵抗の割に自重が大きいものが多いので、飛距離という面でもミノーやその他のルアーについても大きなアドバンテージを持ったルアーになります。
これから夏場に向かっていくに当たり、このルアーを無視しては語れないかと思います。
バイブレーションはとにかく他のジャンルのルアーと比べてロスト率が高い(根掛かり等)ルアーなので、手に入りやすくて価格的にも財布に優しいルアーを使って、ジャンジャン投げるのが使い方を覚える最善の方法だと思います。
安くて高性能なルアーを見つけましたら、また記事にしたいと思います。