こんにちは!
いつっもこちらのブログを読んで頂き有難うございます。
NABRA Chase Fishing GONTA です。
さて、今回は久々にベイトフィネス対応リールについてのピックアップ記事です。
ベイトフィネス対応のリールは、今回ピックアップする機種以外でも、どんだけ高性能化するの?と思うほど、凄まじい進化を遂げてきました。
その進化はリール本体も勿論ですが、KTFのようにサードパーティ製のスプールなども、リールの性能を更に引き出す高性能品が沢山リリースされています。
ということで、今回はダイワからリリースされる新機種をピックアップします。
またまたブレーキシステムに見直し・進化が盛り込まれているようです。
お時間のある時にお付き合い頂ければ幸いです。
10年ぶりのリニューアル SS AIR TW
では、今回ピックアップする製品を見ていきましょう。
製品名は【ダイワ 23SS AIR TW】になります。
”SS AIR”については、初代が2014年にリリースされており、TWS搭載ではありませんでした。
メジャーな機種が4年前後でリニューアルしていく中で、”SS AIR”については10年も見直されることなく、ベイトフィネス用のリールとしてはユーザの記憶の中からも消え去っていたと言っても過言では無いかと思います。
特に、ここ数年のダイワのベイトフィネス機は、フラッグシップのスティーズと軽量ルアー向けのブランドイメージであるアルファスシリーズに絞られていたと思います。
そんな中で今年リニューアルデビューとなる【ダイワ 23SS AIR TW】は名称の通り、TWSを搭載している点が目に付く大きな変更点ですが、最大の目玉はリールの最重要機構であるブレーキシステムの刷新にあります。
新しいブレーキシステム名は【SS MAGFORCE】
MAGFORCEはダイワの近代マグネットブレーキシステムの原点ですが、ベイトフィネス機においては【AIR ブレーキ】システムが主流になっていました。
また、SVブレーキについても【SV BOOST】システムが登場し、”MAGFORCE”については遠投用モデルのリールのブレーキシステムというイメージでFIXしていました。
しかし、2023年、満を持してベイトフィネス用リールのブレーキシステムとして”MAGFORCE”が採用されることになりました。
【ダイワ 23SS AIR TW】の主要諸元としては、重量が145gと言うことで、スティーズAIR(135g)よりも重いけど、アルファスAIR(160g)よりも軽いという設定。
ギア比も、10年前の”SS AIR”は8.1(今でも十分なハイスピードギアですが)に対して、【ダイワ 23SS AIR TW】は8.5と更にハイスピードギアに設定されています。
ただし、スプール径がφ28mmなので、ハンドル1回転での巻き上げ量は74cmと言うことになっています。
まぁ、アルファスAIRはスプール径がφ28mmでギア比7.1なので、アルファスAIRよりは大幅に向上していると言えますね。
では、次に新ブレーキシステムについて解明してみたいと思います。
”SS MAGFORCE”は従来のブレーキとは全く構造が違う
まず、リールの画像にてパーミングカップ側のブレーキユニットと、スプール側のブレーキユニットを見た時に、従来のブレーキとかなり見た目が違うことはすぐにわかるかと思います。
ダイワのマグネットブレーキシステムは、スプール側のインダクトローターはカップが外を向いており、そのカップのヘリがパーミングカップ側にあるマグネットユニットの間に入り込むことでスプールにブレーキがかかるという構造でした。
しかし、”SS MAGFORCE”はインダクトローターのカップのヘリが見当たりません。
また、パーミングカップ側のブレーキユニットも大きくリール本体側に飛び出しているのが見ただけでもわかります。
まるで、遠心ブレーキシステムのようにも見えます。
この新たなブレーキシステムの構造を公式サイトにて解剖説明してくれています。
画像の見方としては、赤い部分がスプール本体そのもの、青い部分がインダクトローター部、そして緑色の部分がマグネットユニットになります。
スプール自身もシャフト部分が”SS MAGFORCE”の方が短くなっているのが一目瞭然で、スプールの軽量化に貢献している部分です。
また、インダクトローター部も、明らかにコンパクトになっていますし、何よりスプール軸に近いところに配置されているので、スプールの低慣性化に効果を発揮する構造になっていることもわかります。
慣性は回転軸(リールではスプール軸)からより離れている方が大きくなるので、画像のようにスプール軸に近いところにコンパクトに設置されたインダクトローターは低慣性化において明らかに有利です。
そして、マグネットユニットについても、奥行き(画像で言うなら縦の長さ)が”SS MAGFORCE”の方が長いこともわかります。
これは、インダクトローターが遠心力でパーミングカップ側に飛び出す時に、よりブレーキ力の調整能力の幅が大きくなることを意味しています。
因みに、インダクトローター部の軽量化についてはスティーズAIRと比べても14%の軽量化が実現しているということで、これは非常に大きな成果だと思います。
最後に、パーミングカップ側からブレーキユニット全般が中心部にシフトしていることにより、横幅が1.4mm狭くできていることも注目です。
今でも十分リールのコンパクト化は進んでいますが、それを更に上回るコンパクトなボディが実現することにより、握り込みの感覚が更に向上しています。
新ブレーキシステムを解剖すると、如何に大胆な見直しが図られているかがよくわかって頂けるかと思います。
その他、細かい部分の改善にも注目
以上が、ブレーキシステムはリールの諸元のメイン部分の紹介となりますが、個人的にポイントが高い細かい部分も紹介しておきたいと思います。
まずは、ブラックメインのリールカラーである点です。
シルバー系も悪い訳ではないのですが、やはり渋さや存在感という点でダーク系のボディカラーは魅力があります。
スティーズなどでもガンメタなどのカラーもありましたが、ブラックが基調色である点はかなり個人的にポイントが高い点となります。
そして、”ドラグ引き出しクリック”が搭載されていること。
シマノの”エキサイティングドラグシステム”のように機構名が付いていないところが少し野暮ったく感じますが、名前はさておきドラグが出された際にクリック音が出る機能はかなりポイント高いところです。
チニングなどでも、フッキング時やファイト中で魚が反撃のダッシュをかけてきた時などはドラグ音が鳴ってくれることで適切にラインが出せていることが耳で確認できるので、この機能は非常に役立っていますし、何より気分的に盛り上がるという要素も大事かと思います。
人によっては必要とされなかったり、好みの問題である部分かとは思いますが、見た目のカラー、そして音が出る機構については個人的に大歓迎の機能を搭載していると感じました。
ダイワ 23SS AIR TW まとめ
と言うことで、久々に褒めるとこしか見当たらない素敵なリールだと思います。
ただ、どうしてもベイトフィネス専用機ということで、ラインキャパシティが小さくなってしまう点はどうしようも無いですね。
私としては、ドラグ引き出しクリックが搭載されている【ダイワ シルバーウルフ SV TW PE-SP】と比べて悩みたいところでしたが、”シルバーウルフ SV TW”がPE0.8号をMAXで150m巻けるのに対して、”23SS AIR TW”は0.8号が45mということで、ちょっとチニングには使えない状況かと思います。
因みに、”シルバーウルフ SV TW”はスプール径がφ34mmなので、ハンドル1回転時の巻き上げ量も90cmとかなりのハイスピード巻き上げ。
見た目的には21ジリオンがベース機であることは明白ですね。
メバリングやアジングなどで、0.4号以下のPEラインを使うなら”23SS AIR TW”でOKかと思いますが、チニングメインで考えるなら答えは”シルバーウルフ SV TW”ということになりそうです。
まぁ、こうなってくると、【ダイワ 21月下美人 AIR TW PE-SP】の立場がどうなるのか?という点が気になりますが・・・
最後に、お値段的なところを押さえておくと、【ダイワ 23SS AIR TW】が定価ベースで52,500円!!
高い!
【ダイワ 22シルバーウルフ SV TW PE-SP】が定価ベースで50,500円!
これも高い!!
【ダイワ 21月下美人 AIR TW PE-SP】が定価ベースで48,800円!
ようやく5万円切った~~って感じですね。
ライトゲーマーなら、【ダイワ 23SS AIR TW】と【ダイワ 21月下美人 AIR TW PE-SP】は悩むところですね。
月下美人は、リール上部にモロに”月下美人”と書かれている点で好き嫌いがわかれそうな気がしますが。
当然ですが、この3機種は全てソルト対応です!
さて、みなさんならどのリールを選びますか?究極の選択ですね。